後半


 翌日に広西が欠席したせいで、望月の自殺の話題は、少し遅れて関係のない生徒たちの耳にも入ったようだった。三枝木はすでにこの件の衝撃が過ぎ去っているらしく、學も彼に合わせるように、努めて何も知らないふうを装った。學はその日のうちに、望月が広西宛に遺書を書いていたらしいということを、三枝木からそれとなく聞かされた。葬儀や告別式に望月のかつての同期生が呼ばれることはなく、彼の遺体が灰になって地下へ埋められるまでの数日間、學はただ、彼が自殺した理由わけに思いを巡らせていた。

 二日間の欠席のあと、広西はまたいつものように朝早く登校し、配布物のプリントを手際よく全ての机の最前列へと並べる作業に集中していた。まだ人がまばらの教室で、學は自分の腕を枕に狸寝入りを決め込む。広西が受け取っただろう望月の遺書が、頭の片隅にずっと引っ掛かっていた。開け放たれた窓から、早朝のまだ湿気を含んだ冷ややかな風と共に、笛のように高いさえずりが聴こえてくる。山の上を削ってできた高台の校舎である。とびひよどりの鳴き声は、夏の朝にはよく聴こえた。殆ど明けきった薄青い空の中に、山並に突き刺さる鉄塔がいくつも見える。一際存在感を放つ入道雲は、依然としてそこに佇んでいた。

 気配を感じて体を起こした學の目の前に、列の人数分のプリントがそっと差し出された。受け取りながら、広西と目が合った。學は思わず、そのまま目を逸らした彼女を呼び止めていた。

「望月君のことなら、心配しないで、」

 學が話を切り出す間もなく、広西は早口に言うと微かに笑った。そのぎこちない微笑みの下に、彼女が何かしらの感情を隠しているらしいことを學は悟った。それは、同情や心配を寄せ付けまいとするような、勝ち気な女の気遣いから来るものとは思えなかった。束の間、望月の遺書の存在が學の頭を掠めたが、広西はそれ以上の会話を拒むように、再び熱心にプリントの枚数を数え始める。

 広西が望月の恋人であったことを、學は三枝木から聞かされた遺書の宛先で知った。ふたりの関係が卒業後も続いていたことなど學は少しも知らず、広西もそんな素振りを見せたことはなかった。だが、今朝の広西は明らかに動揺していた。努めて公言してこなかったはずの望月との関係が學に露呈していることにも、一向に気付かない様子だった。勝手な勘繰りだと思いながら、學は、彼女の動揺の原因が望月の遺書にあると考えずにはいられなかった。

 午後の終礼が終わるのを見計らって、學は再び広西に声を掛けた。配布物の余りを処分していた広西は、振り返りながら怪訝そうなを何度か瞬かせる。學は、その表情の中に今朝の動揺の名残がないか、注意深く彼女の顔を眺めた。中学が同じだったにも関わらず、広西と話をするのは殆ど初めてだった。部活へ向かう生徒もまだ半数以上は教室に残って、おどけた笑い声やとりとめのない会話が教室を騒がしくしている。三枝木がすでにいないことを確認してから、學は躊躇ためらわずに遺書の存在を切り出した。

 広西は微かに顔を強張らせたあと、それを隠すようにぎこちない動きで瞳を伏せた。望月の死は、広西の心に大きな風穴を開けたに違いない。だが、學のほうを見ようとしない彼女の瞳には、恋人の死を受け入れざるを得ない哀しみの他に、何か暗澹あんたんとしたかげが蠢いているように見えた。

 學は、望月がなぜ死んだのか知りたかった。學が知る限りの彼は、死ななければならないほどの苦痛や煩悶など持つはずもなく、例え、死を意識させるような重大な事件がその身に降り掛かったとしても、持てるだけの知性と聡明さを以て、淡々と己に向き合っていったに違いないのだ。

「望月がなんで死んだのか、広西は知ってるんだろう。」

 広西は黙ったまま首を振った。それ以上の追及を望まないというように、手にしたプリントの束を乱暴に塵箱ごみばこの奥へ押し込む。頑なに瞳を合わせようとしない彼女の仕草が、學を不安にさせた。

「……読んでないのか、遺書、」

 伏せられた瞳の奥の蔭りの正体がなんなのか、學は殆ど反射的に答えを導き出していた。

 広西の顔がにわかに青ざめ、きつく結んだ唇が震えだした。學が何か言うよりも先に、その口元が聴こえない声で何か言葉を紡いだと思うと、広西は學の躰を押しのけるようにして逃げ出した。机が耳障りな音を立てて幾つか揺れ、まだ教室に残っていた生徒の何人かが、廊下へ飛び出した広西の背中を瞳で追った。

 広西の後を追って教室を飛び出した瞬間、學は誰かと激しくぶつかった。先に飛び出した広西に気を取られていた相手は、學の存在に気付かなかったらしい。もつれたふたりの体を受け止めた立て付けの悪い扉が、派手な音を響かせたが、學はよろける体を振り返らずに階段を駆け下りた。広西は早々に逃げるのを諦め、階段の踊り場で立ち止まって泣いていた。學は拍子抜けしながら、残りの数段を重たい脚で下りきる。どこをどうぶつけたか分からないが、肩や頬骨が熱を持って鈍く痛んだ。

「広西、」           

「……読んでないよ、私。」

 右手で顔の半分を覆うようにして、広西は表情を見せまいとする。

「どうして、」

「読めるわけない、……重たすぎて、」

 肩を震わせている広西の顔を、學はぼんやりと見つめた。体に籠った熱が、ぶつかったせいなのか、それとも七月の茹だるような気温のせいなのか分からなかった。ただ、広西が望月の最期の言葉を手にしながら、それを読むことを拒んでいるという事実が、妙な苦々しさと共に咽喉の奥を滑り落ちていった。

「……無責任だ。」

「無責任なのは彼の方じゃない。何一つ教えてくれないで、……こんなものだけ残して逝くなんて卑怯よ、」

 広西が、突然降り掛かったこの不幸に、哀しむよりもむしろ憤っていることに、學は心底驚かされた。とんでもない女だと思った。その學の心の機微を、広西は敏感に感じ取ったようだった。涙を拭った手で、制服の胸ポケットから小さなプラスチックのケースを抓み出すと、広西はそれを學の掌に強く押し付けた。

「梶原が読みたいなら、読めばいいよ。……私は。こんな形で残されたって、怖くて、読めない……」

 押し付けられたのは、ケース付きのUSBメモリだった。



 教室の前に戻ってきた學は、廊下に二、三粒滴った赤い染みに肝を冷やした。渡り廊下のほうを覗くと、途中の洗い場に人影がある。

「……大丈夫か、」

 小さく声を掛けると、口元を慎重に拭いながら、永峰はだけで學のほうを見た。安易に近づこうとも思えず、學はその場で足を止めた。蛇口を捻る音が剥き出しのコンクリートに反響して嫌に大きく響く。いたたまれなくなってぶつかったことを詫びると、永峰はなぜか困惑したような顔で微かに首を振った。校舎側の窓に強く反射した西日が、濁った灰褐色の床をなめらかな蜜色に染める。熱の籠った風が、まだ僅かに火照った學の背中を弱々しく撫でた。學はふと、数日前の屋上の景色を思い出した。揶揄からかわれたような居心地の悪さが、胸の中に甦る。目の前の同級生は、學がどんな瞳で彼を見ているのかなど、もう十二分に思い知っているのではないかと、その時唐突に思った。

「……悪かった、」

 それがこれまでの仕打ちに対する謝罪なのかは、學にもよく分からなかった。謝られたほうは、それきり黙った學の顔をまだ困惑した面持ちで見つめ、やがて何かをさがすように瞳を泳がせた。學の位置からは、西日を反射した彼の瞳は鈍い金色に輝いて見えた。

「……無理に近づかなくていい。」

 距離を詰めようとしていた學の動きをその言葉が制した。敵意を微塵も感じさせない代わりに、少しの温もりも優しさも持ち合わせない声だった。軽く叩かれたような衝撃が胸を突いて、學は気付くと曖昧な微笑みを浮かべていた。永峰には、學の心中はすでに知れたもののようだった。今更それを知る自分に、學は呆れた。永峰の開襟シャツの襟口には微かな染みがあり、切れた唇が少し腫れているように見える。白ばかりが目立つ躰に浮いたその赤色が、學の中に泣きたいような感情を痛みと共に呼び起こした。望月の遺書が書き込まれたUSBメモリを、學は制服のポケットの中で握りしめた。熱を持った痛みが、まだ側頭部に残っていた。

「痛いだろう、」

「お互い様だ。」

 永峰はそれ以上近づくなとは言わず、水道を使おうとする學のために躰を空けた。ほとばしる水の温度に不満をこぼしながら、學はこれからのことを考えていた。想像していたよりもずっと小さく、こじんまりと手に収まってしまう。重みなど少しも感じられないそれを簡単に手放した広西に、どうしようもなく腹を立てていた。少しだけ冷えた掌を疼く頬に当て、それからやや乱暴に顔を洗った。降り掛かる飛沫がシャツの胸元を濡らし、そろそろ切ろうと思っていた前髪から重たげなしずくこぼれる。顔を上げると、永峰はいつの間にか居なくなっていた。

 教室はすでに無人で、しんと静まり返った暗がりの中にカーテンが弱々しく揺れていた。學のもの以外の通学鞄は見当たらず、雑然とした空気だけが漂っている理由を、學は白くくすんだ黒板を見て察した。いつもは、広西が綺麗に掃除をして帰るのだ。六限の数学の板書がそのまま残っていたが、それを見ても授業の内容は思い出せなかった。校庭グラウンドを走る運動部の掛け声や吹奏楽部の演奏する短い楽句フレーズが、開け放たれたままの窓から風に乗って響いて来る。學は、先刻さっきまでの欝々とした感情がいつの間にか消えているのに気付いた。同時に、思いがけず手に入れたものが胸をひどく圧迫していた。広西が怖いと云った意味を、學はようやく理解した。

 突然、降って湧いたような思いつきで、學は突き動かされるように椅子の上の通学鞄を引っ手繰ると、すぐさま身を翻した。三階から一階までの階段を一気に駆け下りる。勢いをつけて踏み抜いた簀子すのこが五月蠅いほど音を立て、靴を履こうと身を屈めていた永峰は驚いたように學のほうを振り返った。

「……どうかした、」

 思わず、といったふうに声を上げた彼は、その人離れした色白さを除けば普通の人間に違いなかった。だが、その不条理なしがらみを自ら取り払ってしまおうとはせず、周囲の好奇や疎外ですらも甘んじて受け止めようとしている。それを誠実だと云い切ることは、今の學には出来なかった。咲田のように率直に嫌う心算つもりもないが、巧く言葉にならない遣る瀬無い感情が、ふつふつと胸に浮かんでは消えた。

「帰るのか、」

「……ああ、」

「……一緒に帰らないか。」

 永峰はしばらく黙っていた。色の無い瞳が、なぜ、と問いたがっているのを察し、學は折り曲げた指を伸ばして、手の中の小さなケースを見せた。誤って踏みでもすれば簡単に砕けてしまうような、あまりにも脆い遺書だった。

「……遺書なんだ。中学の頃の、同級の。」

 望月が死のうとした理由は、そのUSBメモリの中身を見ればすぐに分かるのだろう。だが、それを読まなければ何一つとして理解できないということが、學を不安がらせた。広西が二日間悩み、ついに読むことを諦めたのも、きっと今の自分と同じ不可解な恐怖に慄いていたからだと、學は今更のように考えていた。微かに笑うと、永峰は何か云いたげに口を開きかけて止めた。そのまま、學の掌からUSBメモリを静かに取り上げる。どこか憂いを帯びた端正な顔に、何かに気付いたような表情が浮かんだ。

 學が制する間もなく、永峰はあっさりとケースを開けて中のものを引っ張りだした。それを見た學は思わず、え、と声を漏らしていた。プラスチックは確かにUSBメモリのケースだったが、中には幾重にも折られた小さな紙片が詰まっていた。ケースと別々に手渡され、學は信じられない思いのまま、その二つを交互に見比べた。

「……どうして、」

 學の問いかけに、永峰は曖昧な仕草で肩をすくめてみせた。コンクリートが剥き出しの昇降口は灯りもなく、西日の逆光になってすぐ先の廊下よりも一段と暗い。部活動の物音は此処には届かず、鳴りやまない蝉時雨も、今は遠くで微かに聞こえているだけだ。静まり返った屋内に、紙が擦れ合う乾いた音が反響した。永峰がどこまで知っていたのか、學は努めて考えないようにした。恐らく、誰かの元同級生が自殺したという単純な噂さえ、彼の耳には入っていなかっただろうという予感がしていた。

 それが破かれた筆記帳ノート一頁ページであることを、表面の薄水色の罫線が端的に示していた。奇妙な折られ方をした小さな紙片を広げていく間、學は自分の指の先が芯から冷え切っていくような錯覚を覚えた。目視できるほどではない震えが、曲げた肱の先から続いていることも自覚していた。最後の折り目を開く前に、學は手を止めた。先刻までなんともなかったはずの心臓が、急に激しく拍動し始めた。何度も身勝手に繰り返した望月の死の瞬間が、幾重にも重なりあいながら、夜光のように脳裏に飛び散った。

「……梶原、」

 不意に、左の手首を強く掴まれた。冷たく痺れた躰には、驚くほど熱い掌だった。顔を上げると永峰と目が合う。逆光で濃い影を落とした瞳は、校庭を見下ろす時のあの茫洋とした眼差しとは掛け離れた鋭い光を宿していた。血など通っていないのではないかと思わせるほど白い皮膚の下に、學は初めて、永峰が自分と同じように生物としての逃れられない宿命を抱えていることを知った。

「……びびってるんだよ。」

 手首の脈を感じながら、學は掠れた声で呟いた。本来、広西が果たすべきだった役割を、ただかつての同級だったというだけの自分が代わって果たそうとしていることへの、うしろめたさが消えなかった。あの望月に死を決意させ、ついに実行させたものが一体なんだったのか、學にはそもそも、知る権利はなかったのだ。それでも、知りたいと強く望んでいた。だが、今になって學は怖気づいていた。

「……咎めやしないだろう。死んだのなら、猶更。」

 その言葉ははっきりと、學の脳裏にある光景を映し出した。静寂の中に、誰かのすすり泣く声が聞こえる。白布で見ることのできない表情を學は懸命に想像した。生きていた証は綺麗に拭い去られ、重苦しい線香の香にかれた望月は、相変わらず美しく淡々としていた。人肌の熱を失い、硬くなった躰の青白さを、目の前の級友に重ねそうになる。

 學は、望月は死んだのだという事実を、今ようやく理解したような気がした。何度も何度も、望月がその躰を空に投げ出し落下する瞬間を繰り返していたのは、學の中に残る、まだ生きていた望月の面影を執拗に探していたからだった。

 學は、彼が死んだことを認めたくなかった。



 夜が更けても茹だるような暑さは幾許も変わらず、降り注ぐ蝉時雨の代わりに地上の蟲達がどこか遠慮がちな声で囁いていた。冷えた炭酸水を静かに口に含み、學は名前も碌に分からない蟲達の音に包まれて、遠くを流れる車の赤い燈火ランプを眺めた。隣に立つ永峰は、先刻から黙ったまま口を開こうとしない。無理やり連れ回されたことに、腹を立てているようだった。

「……莫迦ばかだな、」

 口をついて出た言葉に返事はなく、學は青に替わった信号機を見て歩き出した。

「好いていた奴なんて、幾らでも居たのに。……広西だって、」

「……駄目だったんだろ、それじゃあ。」

「それって、」

「……女。」

 学校を出た後、學は永峰を連れ、行き馴れない駅前の商店街で花を買った。そのまま停留所の名前だけを頼りに望月の通っていた隣町の高校へ向かい、下校時刻間際で殆ど人気のない校舎に忍び込んだ。立ち入り禁止という張り紙がされた屋上には、すでに彼の死を悼む生徒達の思いが群れになって生温い風に揺れていた。その隅に、そのどれよりも質素な花束と、小さなプラスチックのケースを隠すように置いてから、學はそこには居ないだろうかつての級友に、静かに手を合わせた。瞑目している間、もう望月が飛び降りる瞬間を思い描くことはなかった。

 帰りしな、自動販売機で買った炭酸水を渡そうとして學は冷やかに断られた。付き合わせた詫びだと云っても、永峰は頑として受け取ろうとせず、學には、それが自分の積んできた行為の結果のように思えた。淋しさを紛らわす為に、心地よく冷えた透明な液体を自らの咽喉に流し込んだ。

「あの遺書、おまえ宛なんだろう、」

 十字路に差し掛かった時、思いがけないことを言われて學は立ち止まった。青い燈火がすぐに点滅し始める。

「莫迦云え、あれはもともと広西宛の遺書だ、恋人だった、……だいいち、俺は碌に話をしたこともないんだよ。見ていただけで。」

「……だったら猶更、おまえは手を掴み損ねたんだ。」

 通り過ぎる車の照灯ライトが、佇むふたりの影をくっきりと浮かび上がらせた。學が進むほうとは逆の、信号機の燈火が青に替わる。なにか、學には分からないことを、永峰は思案しているように思えた。その横顔に浮かんでいる静かな諦観が、不意に、懐かしい教室の中で前を向く、聡明な望月の横顔と重なった。

「……飲む、」

 學は、手にしていたペットボトルを差し出した。表面にびっしりと浮いていた水滴が、指を濡らして幾つか滴る。束の間、迷惑そうな表情を見せた永峰は、少し逡巡したあと、ぎこちない仕草で學の手からペットボトルを受け取った。躊躇いながら一口煽って返されたそれを、學も同じように口に含んだ。甘ったるい味が、快い刺激が消えた後もしつこく口に残る。學は、微かに眉根を寄せている永峰の口元を横目で一瞥した。排気の臭いを含んだ生温い風が、汗の浮いた躰にぶつかって弱々しく消える。

 一羽のよたかが、もの悲しい声を上げ、それきり口を噤んだふたりの上を弾のように通り過ぎた。




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