未来への行動開始

「潰した貴族の金を全て回すだって・・・」そんな事をしたらカイン達にはいったいいくらの金が入りどれだけの規模の町ができるというのだろうか?それだけでアースロイドの本気度がわかるという事だ。


「わかった、当面は5人の選抜と強化、資材確保にかかる。でっ、森を隠す霧なんだが・・・・」アリシアが不安そうにしていると、「特定のアイテムで霧の一部が晴れるようにしておく」そう言ってアリサが一つの青い首飾りをアリシアに渡す。


「これは一部の範囲の魔法の効果を消すアイテム。これをアリシアだけに渡す」


「とっ・・言うことは、私といっしょじゃないと入る事も出る事もできないってことでいいんだね」アリシアが確認するとアリサが頷く。


「オーケー!それじゃさっそく始めるよ。ただ、それだと尚の事あんたたちは目立たず逆に仮面舞踏会が目立つ方がよくないかい。」その言葉に僕はしばし考えて、「そうかも・・・・」と言ってしまった。何故ここで反対しなかったのか、のちに後悔することとなった。








アリシアとの会談後、数か月が経ち王都での虐殺、周辺の領地への殺戮などの話が耳にはいった。


「・・・ついに・・・・・始まったか・・・・」


「兄上、姉上は・・どれほどの血の涙を流されるのか・・・・」


「我が兄夫婦もレギオン夫婦も同じでございます」「一刻も早く勅命を果たさねば・・・」だが、それは兄弟を殺すということである。自ずと顔が歪む。そしてお互いを慰めあうように寄り添っていた。


「・・・カイン様っ・・お願いです・・抱きしめて頂けませんか・・・」


「カイン様・・・私もお願いします・・・・」


2人とも辛くなったのであろう、エルザもアリサも求めてきて僕は2人をベットに誘った。


「・・・・ああっ・・もっと~・・もっと~・・・・」


「・・カ・イン・・・さま・・・・・あああっ・・・」


僕達は深夜まで互いの肌の温もりを確かめあったのである。






そして次の朝、アリサの杖に文が届き目が覚める。




その内容は{終戦後メリダ領に向かい屋敷を隈なく探せ}っというアースロイド様からの文だった。

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