第26話 おかえり
王都から無事に町に着いたおっさんと俺は真っ先にメグちゃんの元へ、メルーさんですか?後でいいです、丁度お昼ラッシュが終わり休憩時間のメグちゃんが馬車に気がついて駆け寄ってくる、最初は心配そうな顔をしてたけど、おっさんの笑顔と俺の嬉しいアピール尻尾フリフリを見て輝く笑顔でお迎えしてくれた。
「セリさん!きゅーちゃん!お帰りなさい!」
帰ってこれて俺も嬉しいよ!きゃんきゃん鳴きながらメグちゃんの足元ぐるぐる、流石に嬉ションはしないが、わーいメグちゃんだー!
「予定より遅くなってしまってすみません、きゅーちゃんさんが初めてのお出かけなのを失念していました」
「はいっ遅くって事故でも?って心配しましたけど私もそれ忘れてて……でも無事なのを見れて安心しました!」
足元でぐるぐる回ってた俺を抱き上げてすりすりしてくる、お返しに抱かれた手をぺろぺろ、yesロリータnoータッチ?犬だから知らん、顔じゃないだけ許せ!
「お土産物一杯持ってきましたよ?きゅーちゃんさんが気に入った物も一杯ですからね、でもあくまてお土産物ですから金銭は要りません、安心してくださいね?」
一杯の言葉にちょと不安な顔をしたからか、金銭は関係ないアピでメグちゃんを安心させる、出来るおっさんは空気も顔も読めるのだ。
「いいんですか?嬉しいです!ありがとうセリさん、ところで、きゅーちゃんいい子にしてました?迷惑かけませんでした?」
ぬっ俺は常にいい子です!
「ええ、とても賢い子ですから何も問題はなかったですよ」
良かったーと言いながら俺の頭を撫で撫で、ええんやでもっと撫でたまえ。
「お店の営業が終わってからなんですが、叔母さんとメグちゃんに大事な話があるんです、疲れてるかも知れませんが時間お借りしますね」
「大事な、話ですか?良くない話……
「いいえ、そう悪い話ではありません、これからの事を話したいだけなんで安心してください、大丈夫ですよ?」
被せるように食いぎみに言うおっさん、やっぱお父さん的なポジだな、娘に弱そうだ。
「そうですか?じぁあルルにもきゅーちゃんが無事に帰ってきたの知らせなきゃ!心配してソワソワしちゃてたんですー」
ルルさんは俺のママ的ポジになるのか?
おっさんはお土産物以外の荷物を下ろしに行くようだ、俺はメグちゃんに抱かれてルルさんの元へ。
「ルルっ!きゅーちゃん無事に帰ってきたの!良かったよねー」
のそっ、じゃない、バッと立ち上がったルルさんが早足で近付いて来る、わー凄い迫力ー!
俺をジロジロ見てクンクンして忙しない、心配してたのは間違いないんだろうが二つの頭が間近にあるの久しぶりでコワッ!
イカンイカン、ルルさんはママ的でもあるが俺を守ってくれていたんだから、怖がっちゃイカン!こっちからも無事でしたアピですりすりー……
メグちゃんの腕からくっと大きな口で首を摘ままれてさっと俺を囲い込む、ええー?メグちゃんー!
「本当に心配だったんだよ?ルルも良かったね?」
「ブォフッ」
あい、すみませんご心配かけました、大人しく囲い込まれますー……
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