第13話 不思議のメルーさん

 ゼフのジジイに犬の飼い方をレクチャーされたメルーさん、配達に遅れてしょぼくれていたが、その日の夕食が変わった、肉なのは変わらないが味付け控えめステーキにして俺がどれ位の量を食べるのか観察している。


「えー?本当にその量でいいのー?少なすぎないー?我慢は駄目ですよー?」


「きゃん」ちょうどええわ


 俺の少食っぷりを見て言うが、俺はメグちゃんの両手サイズなのだよ、胃の大きさ考えろ、何故に人間サイズ以上の山盛りの肉を食べると思ったのかむしろ問いたいぞ。


「ほえー犬というのは不思議ですーメグちゃんの所のルルはいっぱいー食べるんですぅーモンスターとは全然違うのですー」


 三メートル級のルルさんと一緒にすんなし!


 だがふむ?ルルさんはやはりモンスター決定か、あれってテイムなのか、捕獲なのかわからないがどうなんだろうか?


 俺が首を傾げて考えていると、ブツブツ言いながらメルーさんが言う。


「そのポーズはーえーと何か疑問があるー?」


 何と!ゼフじい効果か?メルーさんは一つ賢さが上がった。


「きゅんー?きゅうぅ?」ルルさんの事教えて


「あ、おかわりですかー?」


 メルーさんは賢さが一つ下がった。


 ふるふる否定、ルルさんというモンスターが何故に普通に飼い慣らされてるのか聞きたい!


 俺は一応心と目で訴えてみるけど、よくよく考えたら犬が何を言ってるのかなんて普通は解らんよな、俺も解らん自信がある。


「あー!ルルが何で飼われているのか知りたい感じでー?」


 バカとなんとかは紙一重みたいな奴かよっ!どっちなのはっきりしろ!


「えーとねールルがまだ子供の時にメグちゃんが拾ったんですよーだから人になついているけど普通はモンスターを飼うなんて無理なんですー人間が食べられちゃいますからー」


 テイマーが居ないのは理解した。


「でもー叔母さんにはとーっても反対されたんですー何時か本能が目覚めて食べられちゃう可能性もありますからねー?」


 うむ、外国人なんかが熊とか飼ってるのをテレビで見たことがあるが、俺はああいうのを見ると何時かあれ喰われるんじゃね?って突っ込むタイプだ。


「でもーメグちゃんが頑張って叔母さんを説得してー全ての責任を取るのならーと勝利を勝ち取ったんですねー」


 ルルさんを見て思ったがあれを拾おうと思ったメグちゃんはかなり奇特な子なのかな?


 毛布の上でふんふんと話を聞いていると、隣に座ったメルーさんに頭を撫でられた。何だか悲しそうな顔をしているがどうした?


「実はですねーメグちゃんは捨てられた子なんですよー?実の両親にー」


 はい?


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