第二十一話 その1
吉祥「おはよ…おー」
岸華「…何よ」
吉祥「いやなんでも」
岸華「…」
吉祥(岸華、顔が笑ってるぜ…)
新田「お待たせしました…」
香椎「お、おはようございます…って凄い荷物ですね…」
新田「ええ、色々と…さて、後は先生だけですか」
七原「はい、さっき家の前を通ったとき車に荷物を積んでたみたいなので…」
新田「じゃあもう来ますね」
七原「はい」
ブロロロ…キッガチャバンッ…スタスタスタ
吉祥「噂をすれば…かな」
男「や、お待たせ」
第二十一話 その1 ラッキー
新田「おはようございます」
男「おはよう…凄い荷物だね」
新田「ええ、まあ色々と」
男「じゃあ早速積んでしまおうか」
男「何とか、入った…かな?」
吉祥「これ後ろ三人座れるか…?」
男「助手席の人にはナビを頼みたいね」
七原(その手があったか…)
香椎「その手がありましたか…」
岸華「!?」
新田「あ、ずっと同じ席というのも退屈なのでくじ引きをしようかと」
七原「それは部長も…?」
新田「勿論です、ふふふ」
新田(わかってますよ、わかってますから)
七原「!?」
男「じゃあ適当に座っちゃって…?」
七原「はい…」ポキパキ
岸華「じゃ、引きましょうか…」ゴッ
香椎「そうですね~…」ミシ
吉祥「なぜこうなってしまうのか」
男「ん、どうしたの?」
吉祥「うんにゃ別に…」
男「?」
岸華「何故…」←三列目左
香椎「むう…」←三列目右
七原(先生の後ろなら実質勝ちですね)←二列目右
新田(中々どうしてこうなるのか)←二列目左
吉祥(後ろからの視線が痛い…)←助手席
…
男「さ、安全運転で行こうか!」
吉祥「頼みますよ、本当」
男「これでも無事故ドライバーだからね」
吉祥「まあ意外でもなんでもねーですけど」
男「ははは」
香椎「さ、最近部活らしいことしてなかったので楽しみだったんですよ」
岸華「実は私もそうなの。といっても部活とはあまり関係は無いけどね」
香椎「そ、そんなことないですよ、レクリエーションですよ、レクリエーション」
岸華「…成る程」
香椎(そして…)
岸華(このチャンスに…)
香椎・岸華((先生と…))
香椎「…くす」
岸華「…ふふ」
新田「久々に車に乗って遠出をしますね」
七原「部長もですか?」
新田「はい、普段遠出といえば転移陣か徒歩ですので」
七原「徒歩…」
新田「獣や国境警備隊の目を避けながら歩くのは楽しいですよ」
七原「そ、そうですか」
七原(頭おかしいのでは?)
…一方その頃
有馬「おう、来たか」
佐藤「到着」
有馬「おーちょっと待ってな…」
佐藤「待機」
有馬「…」
佐藤「…」
有馬「…行かなくて良かったのか」
佐藤「プログラム されて ません」
有馬「!?」
…
七原「ウノです」
新田「うーんスキップですか…」
岸華「あら、じゃあドローツーで」
香椎「うー、引きます…」
吉祥「香椎~なんでそんなに手札あるのに返せないかね…」←一番上がり
香椎「な、何故でしょうか…」
香椎(ふふふ、罰ゲームを回避するには最下位のみ避ければよし!)
岸華(とか考えてるのはわかってるわよ…速攻上がらせて貰う…!)
七原「おっと、あがれませんね。引きます……黄色の八です」
新田「じゃあ青色の八で」
岸華(っ)
岸華「引きます……でましたね、青色の五です」
香椎「黄色の五です!」
七原「むっ…………出ました、緑の五です」
新田「ドローツー緑ですね」
岸華(しまった、何気に部長も後二枚…七原さんを狙い撃ちしましょう。ともあれ)
岸華「ドローツー緑です」
香椎「ドローツー赤!」
香椎(余裕はあります!)
七原「ドローツー赤です!」
七原(これで、次は無い!)
岸華(残り三枚でドローツーを二枚残すとは考えにくい…よって牙は部長に刺さる!)
新田「ドローツー黄色ですね」
…
香椎「あ、あがりです!」
吉祥「…あ、終わった?」
新田「吉祥さん、ゲーム得意なんですね」
吉祥「ええまあ…しかし」
七原「冷や冷やしました」←三番上がり
新田「そうですか?結構面白かったですよ」←二番上がり
香椎「し、心臓が痛いです」←四番上がり
岸華「どこで…間違った…」←ビリ
吉祥「賭けは私の勝ちですぜ、せんせー」
男「いやあまさかあそこから岸華さんが負けるとは…ハッ!」
岸華「何か?」
男「は、はは」
吉祥「罰ゲーム、どうしますかねえ…」
男「程ほどにしてよ…」
香椎「そ、そうですね…うーん」
新田「…」
新田「全裸海岸ダッシュは一般的では無いのね」
七原「少なくとも程ほどの罰ゲームでは無いですね」
岸華「そ、それはちょっと…」
岸華(ん?いやしかし…それを自分で言うわけにはいかないわ、でもこれが決まれば一発逆転の目も見えてくる…うーん)
吉祥「ほらほら二人も後輩だからって遠慮せずに言っていいからな」
岸華「えっ一人一つなの?」
吉祥「当然」
岸華(…誤算ね)
新田「では私はかき氷のイッキ食いを命令しますね、それなら大丈夫でしょう」
吉祥「お、結構イイ線ですねぶちょー」
新田(全裸海岸ダッシュ…)
岸華(鳥肌が…)
七原「では私はそうですね、一人水着ファッションショーでもして頂きましょう」
岸華(まあそれくらいなら)
岸華「仕方ないわね、負けたし」
吉祥(最近コイツ感覚麻痺してきてるな)
香椎「えーと、えーと、うーん…」
吉祥「次のゲームまでに考えてねー」
香椎「は、はいぃ」
吉祥「じゃ、私は」
岸華「…」ギロッ
吉祥「…そうだ~せんせーも私との賭けに負けたんだし罰ゲームを受けて貰おうかナー」
男「えっ」
岸華(吉祥さん!)
七原(な…まさかっ)
吉祥「ま、私のは着いてからのお楽しみ。と言うことにしときますかね。ふふふ…」
男「程ほどのでお願いしますね」
吉祥「任せな、思い出に残してあげるからさ」
男(不安でしかない)
香椎「き、決まりました!」
新田「何ですか?」
香椎「う、浮き輪を膨らませて欲しいです!」
岸華「…」
岸華(かわいい)
吉祥(かわいいな)
新田(あらまあ)
七原(うーんかわいい)
…一方その頃
有馬「待たせたな。さ、メンテナンスだ」
佐藤「承知」
有馬「まずは脱がすぞ」
佐藤「変態」
有馬「やかましい」
慣れた手つきでブラウス、スカートと脱がせていく。下着姿となった佐藤某は(実際はそんなこと、あり得ないのだが)恥ずかしげに俯き、顔を赤く染め上目遣いでこちらを見た
佐藤「如何」
有馬「傷は無いな、綺麗だよ」
佐藤「含羞」
有馬「そんな機能無いだろ」
佐藤「そんな こと 無い もん …」
有馬「!?」
…
新田「ふー…先生、疲れてはいませんか?」
男「ええまあ結構慣れてますし道も整備されてますからね」
吉祥「十分位休憩だなー」
男「そうだね、うん」
七原「お手洗い行ってきます」
香椎「わ、私も…」
岸華「…」
吉祥「そう気を落とすなよ、悪いようにはしないからさ」
岸華「別に、負けたのが悔しいだけだから」
吉祥「そうか?ならそのしかめっ面はやめとけ」
岸華「ん…もう」
新田「私、道中お店に寄るのが好きなんですよ」
男「ああ分かるなー、遠出するときだけここに寄るって決めてる場所もあるよ」
新田「国境警備隊の派出所とかですね」
男「なにそれ」
香椎「このうすうすって何なんですか?」
七原「コンドームだよ」
香椎「コンドーム…?」
七原「鉄兜」
香椎「鉄兜…?」
…
新田「では席替えをしましょうね」
吉祥「そいっ」
岸華(来たりて…!)
香椎「えいっ」
七原「やあっ」
新田「余りは私ですね…あら」
新田「では行きましょうか」←助手席
岸華「そうですね!」←三列目右
七原「はい!」←三列目左
香椎「わ、わあ~い」←二列目左
吉祥(物欲センサーが強すぎる)←二列目右
男「後はノンストップで行こうと思うけど大丈夫?」
新田「ええ。それではお願いします」
男「はーい」
岸華「次は何をするつもりなの?」
吉祥「おやあ?また最下位を引くかも知れないのに大した余裕じゃないか?」
岸華「どうかしら?」
吉祥「ふーん…次も定番のトランプさ」
香椎「バカラ?ファロ?ポンツーン?」
七原「それは違法なのじゃないよね…?」
香椎「ご、合法ですよ、一応」
吉祥「まあそれじゃあちょっと運試しが過ぎるからな、ここはババ抜きでいこう」
岸華「…」
新田「同じ数字が揃ったら捨ててよいのですか」
吉祥「はい、そうなってます」
新田「成る程」
岸華「え…?」
七原「な…」
香椎「う、嘘…」
吉祥「まじか…」
新田「残り一枚になってしまいましたね、これは…」
香椎「わ、私から取って下さい」
新田「わかりました、では」
新田「無くなってしまいました…」
…
吉祥「ここからが面白いんですよ」←二番上がり
新田「のるかそるかの瀬戸際ということですね」
吉祥「まあ…そういうことですね」
香椎「あ!あがりです!」←三番上がり
吉祥「おや、また残っちゃったねえ岸華よ」
岸華「ふ、ふふ…笑えるわね…」←残り二枚
七原「くう…!」←残り一枚
七原(どっちだ…先輩の目線の癖からすると瞬間的に見る方がジョーカー…並びの癖からすると左の方が確率は高いでしょうか…)
七原「こっちがジョーカーですか?」
岸華「いいえ」
七原「ではこちらですか?」
岸華「いいえ」
七原(…微動だにしない)
岸華「さあ、どっちかしら?」
七原「………こっち!」
岸華「…」
七原「ジョ、ジョーカー!」
岸華(これまでの全ての動作はこの一手の為の布石!ここで当てる!)
岸華「こっち?」
七原「はい」
岸華「こっち?」
七原「いいえ」
岸華(む、七原さんの癖からすると逆の並びだと思ったのですが。ブラフか、はたまた…)
岸華「………」ジリ
七原「…」
岸華「…こっち!」
…
男「さ、もうすぐ着くよ」
新田「だそうですが」
吉祥「まだ終わんないのか…」
香椎「は、白熱してますね…」
七原「く、く…」
岸華「むむ」
新田「引き分けということでどちらも一つずつ罰ゲームを受けてはどうですか?」
吉祥「それ、頂きましょう」
岸華「そんな!私はもう皆から受けてるのよ!」
吉祥「今さら一つ増えたって大して変わらないって」
岸華「丸め込もうとしてないかしら?」
吉祥「第一負けたらまた全員からだぞ?こっちだって罰ゲーム考えるの大変だし」
岸華「む…」
吉祥「七原は良いよな?」
七原「ええまあ一つ位なら…」
吉祥「な?」
岸華「何が『な?』よ、仕方ないわね…」
香椎(押しに弱い…)
新田「まとまった様ですね」
男「程ほどにね、程ほどに…」
吉祥「せんせーも罰ゲームあるの忘れるなよ」
男「そうだった」
…
男「駐車場はここかー」
新田「そのようですね」
吉祥「更衣室に近いところにしてほしいっさ」
男「了解了解」
七原「到着、ですね!」
香椎「は、はい!」
新田「では荷物を下ろしましょうか」
男「よっ…と、パラソルとかはまとめて持っていくから皆自分の荷物を先に取ってね」
吉祥「せんせー一人じゃあれだし私達でも持ってくよ」
男「そう?じゃあクーラーボックスとパラソルをお願いしようかな」
吉祥「アイアイサー!」
男「じゃあ更衣室で着替えたら適当なとこにシート敷くからそこ集合で」
新田「ええ、畏まりました。しかし未だに更衣室で着替えるというのには慣れませんね」
男「え…?」
…
男「ここら辺でいいか…?うん、大丈夫そうだ」ズザザ
男「しかしちらほらと他の観光客もいるなあ…家族連れとか大学生かな?」
男「海綺麗だなー、ああ早く泳ぎたい」
「お待たせしました」
男「…おー」
新田「すみません、着替えに手間取りまして…パラソル、指しますね」
男「あ、ああお願い…」
男(す、ごい…何というか、意識して見ないから忘れていたけどこの人私より身長高いんだった…そんでもってこの肌の白さ!北機出身だからかな、かもしれないな…)
男(そしてスタイル!正にトップモデルも霞む締まった肉体!制服の上からでも目立つ双丘はこうも暴力的なのか!ああパラソルを指そうとして揺れ、揺れる!揺れてらっしゃる!)
男「それ、選んだ水着?」
新田「ええ、どうでしょうか?」
男「よく似合ってるよ」
新田「くす、ありがとうございます」
男(セクシー二割ましな下乳と谷間ガッツリなワンショルダーはヤバいですって…しかもビキニパンツはタイサイド、上下黒で揃えてるのも…ああ堪らないです部長)
新田「あ、来ましたね」
男「あ、そう?」
男(直視できない)
七原「せん…赤田さーん!」
香椎「あ、暑いですね~」
男「クーラーボックスはそこ、端を抑える所に置いてくれる?」
七原「あ、はい!」
香椎「ふう、パラソルがあると良いですね」
男「でしょ?」
新田「簡易ベッドでも欲しくなりますね」
香椎「そ、そうですね」
男(香椎さんはイメージ通りかな、フレアビキニってやつか…しかしわかってたけどデカイ!あのあどけない顔には犯罪的でしょう。ラッシュガードを着てるのもプラスになる…麦わら帽子がお似合いですよ)
男(しかし七原さんは逆を突いてきたな、まさか眼帯ビキニとは…胸は控えめだけど身長の高さも相まってよく似合ってる。部長にも引けを取らないねこれは…そのスレンダーさに爽快なセクシーを感じるよ!)
七原「そ、その…どうですか?水着…」
男「よく似合ってるよ、白ってのも中々」
七原「え、えへ…」
男(かわいい)
男「あ、吉祥さんと岸華さんは?」
七原「罰ゲームの準備があるとかで」
男「なるほど、水着ファッションショー…」
七原「…嬉しそうですね、先生?」
男「そ、そんなことないよ。楽しみではあるけど…」
七原「もう…」
香椎「ふー、あ、暑いですね」
男「もう夏だね、梅雨も今年はあっという間だったし」
香椎「そ、そうですね、これ以上暑くなると考えるとゆ、憂鬱です…」
男「程ほどがいいんだけどこればかりはね…」
香椎「ですね」
吉祥「おまたせっ!」
男「うわっ」
吉祥「なーに驚いてんのさ、さあさあ皆の衆!只今より行われますのは希代の天才魔術師、岸華聖による絶叫水着ファッションショーでございます、おきに召さなければ夢のこととお許しを!」
男「わー」
七原「いえー」
新田「わあわあ」
香椎「きゃっきゃっ」
吉祥「まあつっても大したことは出来ないからさ、これよこれ」
男「ん?」
吉祥「取り出したるはこちら、簡易更衣室!」
香椎「まさか!」
吉祥「そのまさか!」
新田「そこで着替えるのですね」
七原「え」
吉祥「違います。始めはそのつもりだったんですがね、必死の抵抗にあいまして」
新田「そうですか」
吉祥「んでーこの簡易更衣室、転移陣を書いてるんですよ。ここに瞬間移動させようと思ったんですけど…常識的に考えてやめました」
七原「岸華先輩にマジトーンで言われたんでしょうね」
新田「ええ、その為の副部長です」
新田(ふむ)
吉祥「なので、来るまでちょーっと向こう向いてて貰いますね」
男「もう来るの?」
吉祥「ええ、直ぐそこに待機させてます」
七原「なんだかわくわくしますね、ふふ」
男「岸華さんにはわるいけどね、ふふふ」
香椎「そうですね、ふふ」
「こ、こんなこと言わないわよ!」
「それじゃあ罰ゲームにならないっしょ、わかる?」
「だ、だからといってこんな」
「私に貸しを作りたいってなら良いよ」
「…わかったわ」
吉祥「では、後ろを向いてくださーい」
吉祥「よろしいですかな?はい来て、入って。覚えた?じゃあ行くよー」
吉祥「さてさてお待たせ致しました!本日のメインイベントのお時間です!」
「それいる?」
吉祥「いらない。じゃあこっち向いてくださーい」
新田「やいのやいの」
七原「ひゅーひゅー」
吉祥「よござんすか?よござんすね?」
男「よっ吉祥屋!」
「…」
吉祥「圧がヤバいんで開けますね」
「ちょ、ちょっとまっ…!」
バシッ
吉祥「こちら本邦初公開となっております」
新田「実によい」
七原「わお」
香椎「ひゃっ」
男「…」
男(何てことだ…まさか、ここに来て…スクール水着!選ぶときの条件でスポーツタイプだとかは駄目だって言ってたから完全に除外してたが、そうか、持ってくるのは一着とは言ってなかったね。つまりは吉祥さんはこのファッションショーをする、いや罰ゲームを岸華さんが受けることを読んでこれを持ってきたのか…名札が刺繍されてることが全てを物語ってる、か)
岸華「せ、先生…」
男「あ、ああごめん度肝を抜かれてたよ…」
岸華「もう…」
男(いい、胸は無いがな。均整のとれた体つき!やはり多少は肉付きの良い方が男としてはありがたい訳でそれを前提に置くと岸華さんは言うなればザ委員長、ってとこか)
吉祥(目がマジだ)
岸華「こほん、え、えーでは…その、ええと…」
七原「?」
岸華「ええい、ままよ!」
香椎(ままよって)
岸華「きょ、今日は私の体でご奉仕させて頂きます…先生?」
男「」
香椎「」
七原「」
吉祥「ぎゃははは」
新田「なにこれ」
…
男「はい」
吉祥「はいじゃないが」
岸華「戻りました」
男「おお、お帰り」
男(ホルターネックってことはこっちが選んだのか。丸い肩、程よい肉付きの四肢。白い肌…紺色のハイウエストパンツもよく似合ってるし、若さの中に大人っぽさが見え隠れしている。非常に素晴らしいな)
男「素晴らしいな」
岸華「あ、ありがとうございます…」
吉祥「でしょ?」
男「ああ…」
男「で、なんでサラシなの…?」
吉祥「岸華にスク水を着せるなら私もそれなりの格好じゃないと納得しなかったからね」
男「…成る程ね、着替えないの?」
吉祥「もう少し楽しむさね。さ、岸華」
岸華「ほ、ホントにやるの?」
吉祥「罰ゲームだからね?」
男「決まったの?」
吉祥「先生の罰ゲームも兼ねて…ね」
男「え」
岸華「せ、先生。その、あの…日焼け止め、塗って下さい」
男「」
岸華「あの…?」
男「…はっ、夢がドリームで萌えがハッピーだった」
吉祥「毎日がパレードじゃないが」
男「アッハイ」
岸華「あの…」
吉祥「と、いうことで後は若い二人で」
岸華「あっちょっと!」
男「はは…」
岸華「…はあ」
男(あ、これ怖いやつか…?)
岸華「ここでしなかったら後でどんな罰ゲームになるかわからないわよね」
男「まあ…それはそうだね」
岸華「変なとこ触ったら…酷いことになるから」
男「え、それって」
岸華「とっととすませましょう、はいこれ」
男「あ、う、はい…」
岸華「じゃあ背中ね、よいしょっ…と」
男(良いのか?本当に良いのか?)
岸華「早くしないと日焼けしちゃうから」
男「そっか、そうだね…じゃあいくよ」ピチャピチャ
岸華「あ、うん…」
男(急にしおらしくなるなよおおおおお!)ぺと
岸華「ひゃっ」
男(心頭滅却すれば火もまた涼し、なにも見えない何も聞こえない)ぬりぬり
岸華「ふっ…んっ」
男(無理じゃね?)ぬりー
岸華「…っは、ふー…ぁ」
男「大丈夫?」
岸華「べ、つに大丈夫…だから、ほら早く塗ってください」ぼー
男「…ウン」ぬりぬり
岸華「せ、んせ、水着外して下さい、焼け跡ついちゃいますから…んっ」
男「ああ、うん…」スッ
岸華「あっ」
男「えっ」
岸華「なんでも無いです」
男「そう?」ぬりぬり
岸華「フーッ、フーッ」
男「これくらいで良いでしょ」
岸華「…先生、前もしてください」
男「そ、それは駄目だよ…色々と」
岸華「何でですか?」
男「皆見てるから」
岸華「え」
男「ほら」
吉祥「やるじゃん岸華ァ」
香椎「ひえぇ、ハレンチですエッチです」
七原「ずるいです先輩、先生私も!」
男「もう無理、色々と危ない」
七原「そんなあ…」
岸華「…」
岸華「…良かった、ありがとう」
吉祥「アッハイ」
…
男「おおお結構冷たい」
七原「温水プールに慣れてるからですかね」
男「ああ多分…泳ごう」
七原「ええ、負けませんよっ」
香椎「お、お願いします」
岸華「ふぅーっ、ふぅーっ…ぷあっ、ふぅーっ」
吉祥(エッロ!なんだこいつ、ドスケベ三太夫か?)
岸華「ふぅーっ」
新田「…」
「おい、誰か声かけろよ」「無理だろあれ…」「身長どんだけあるんだよ…」
新田「…」
新田「…」←ラジオ体操中
男「ぷはっ」
男(やっぱりレベル高いよな、うちの部員…男共の目がギラギラしてるな)
七原「どうかしましたか?」
男「いや、皆凄く…かわいいからね」
七原「ふふ、今は私だけ見てて下さいよ」
男「あ、ああうん…」
七原「先生は普通のサーフパンツにしたんですね」
男「無難にね」
七原「いいと思いますよ、格好いいです」
男「そう?ふふ」
七原「そうですよー」ギュッ
男「ちょっ…い、今腕を絡めるのは不味いって」
男(ちっぱいが!ちっぱいが!)
七原「良いじゃないですか、それとも…」
七原「欲情、しちゃいます?」
男「…そうだよ、僕も男だからね」
七原「どうだか。部長や岸華先輩を見る目がエロエロですよ」
男「嘘っ、気を付けてたんだけどな」
七原「もー」ギュー
吉祥「いちゃいちゃしくさりおってからに…」
岸華「ぷあっ…よっと、こんなもんかしら」
香椎「わあっ、ありがとうございますっ」
吉祥「良いよね、浮き輪でのんびりするのも」
岸華「ええ、そうね…持ってこなかったけど」
吉祥「あるんだなこれが」
岸華「え?」
吉祥「マットタイプのだけどね、後ポータブルエアコンプレッサー」
岸華「…」
吉祥「今どこから出したんだとか思わなかった?」
岸華「…程ほどにしなさいよ」
吉祥「はいはい、じゃあ私これ膨らませてから行くから…早くしないと七原さんに盗られちゃうよ。ほら行った行った」
岸華「別に先生はモノじゃないし…」
吉祥「お前変なところで意地張るのな」
岸華「もうっ」
香椎「い、行きましょう!」
岸華「あ、ちょ、ちょっと!」
吉祥「…さて」
新田「…皆行きましたね」
吉祥「どわっは」
新田「私達も行きましょうか」
吉祥「そうですね」
カミングスーン
良いわね、海。潮の匂いと心地よい風に暑い日差し…でも私の出番が無いのが納得いかないんだけどどうなってるのかしら、ねえ?次回、「ハッピー」こういうイベントに参加できないと辛いのよね結構…(名桐)
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