第74話 今、短編を書いてます
私は、スランプの経験はない、と以前書いたことがあった。
が、スランプの次にあたるような、絶不調は経験がある。
おいても、睡眠が足りないとき、こういうときは文章が断片的になり、無理につなげようと努力しても、あとでめちゃくちゃ後悔することになる。
後悔はしたくないと思っているし、しないように行動し、過ぎたことはあきらめようと努めている。
だけど、私ってやつは、話の書き始めと、帳尻合わせがうまいこと。
本当、自分で呆れちゃうんだけれども、導入はさらりと書いてしまうし、オチもたいていいいところで落ち着く。
いや、それはうぬぼれか。
わかっているんである。
そういう、独りよがりな文章を書いているとき、私はたいてい、正気じゃない。
正気じゃない文章だから、正気に返ると、わけがわからない。
まるで夢の中にいたようである。
まあ、死にはぐったときも、そんなものを延々と書き綴っていた。
そのようなときは、まず、計算をしなくなる。
頭の中でキャラたちが、どんどんおしゃべりして、ついうっかりそれをそのまま書いてしまっているので、かなりあやういものになる。
体裁もなにもない。推敲すらしない。いや、できないのである。
手の施しようがない。それが一番、正解に近い気がする。
9月にそれを一回やってしまったので、今回はパソコンがオシャカになったことだし、アナログで行ってみようと、40冊、文具屋で買ってきたキャンパスノートに短編を書いてみた。
もちろん、プロットの下敷きらしきもの(編集さんに見せるわけでもなし、自分用ならそれくらいで充分である)を作って、キーワードを書き連ねていって、書きたいシチュエーションとキャラと、あらすじを書いた。
それから、ノートに安いインクで、こすれるとにじんでしまうが、書き味は抜群の、文具屋の店長おすすめのボールペンで丁寧に書き始めた。
書き始めはいつも丁寧なのだ。
ワンセンテンスごとに二行あけて、あとで書き足せるようにしていく。
セリフの前後も二行ずつ開ける。
こうすると、勢いだけで書いてしまったセリフも、丁寧に地の文を付け足すことで、突拍子のないものではなくなり、なめらかになる。
が、しかしいつでもチャレンジャーな私(よく言えばそうなんだけど、悪くすると万年初心者)は、他人の創作論を読んでしまうと、行動が止まる。
「セリフとセリフをつなげるだけの地の文を書くっていうのは、それは小説ではない、シナリオだ」
と、やけに断定口調のメルマガを見た。
そうだよなあ。私、シナリオ基礎をやってきたから、こんな書き方だけど、シナリオが小説になるわけないよなあ。
と、考えた……しかし、シナリオ作家で、いい小説を書かれる先生を思い出し、注意はするが、気にしないことにした……所説云分あるからね。
カクヨムでは、私は専門学校で学んだ方法論を、『創作についてのおぼえがき』(? 自分でタイトル忘れた)に書き出して、理論だけを別にしておいた。(大変ご好評いただき、私の投稿作中、一番PVが多いので非常に満足。お役に立ててね)
そうしたら、その理論を忘れたころに、作品を書くのに役立ってくれるのだ……。
そういうものかもしれない。
「学びて思わざればなんとやら」
で、理論を頭に入れたら、実践に生かさなくては。
日常の生活も、厳密に見ていけば、ネタの宝庫だから。
だから、私はこの作品も、今まで書いてきたことも、決して無駄にはならないと思っている。
あきらめちゃいけない……あと、数千文字書かなくちゃ、規定文字数に到達しないなんて、今気にしていてはいけない……だんだん、メタっぽくなってきたので、この辺にしておく。
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