第51話 目標再設定!

 これを書いたらプロにしてあげるし、なってもいいよと仮に誰かに言われたとしても、絶対に書きたくないものはある。


 読後に読者の心が穢れるようなものである。


 はっきりいえば、グロとカニバリズムとゾンビものである。




 どろどろぐちゃぐちゃの知性の欠片もない、物体がべちゃべちゃねばねばと襲いかかってくる、汚らしい描写など、書けと言われても書きたくないし、書けない。


 気持ち悪い!


 反面、暗闇からこちらを覗いてくる何者かと対峙する、というのは興味がある。




 どうして怖いのか? 死の臭いがするからである。


 ゾンビなんて、腐臭すらただよう、屍そのものだし、それが動くなんて考えるのも嫌だ。


 私はペットが死んだら、火葬して骨まで食べちゃうサイコな奴っぽいが、腐敗臭だけはダメなのだ。




 そういう漫画を読んだだけで、幼児退行しそうになる。


 心の中でうわーん! って泣いちゃう。


 血とか暴力とか、死体がそもそもダメなので、ファーストシーンから死体が転がるミステリーも駄目だということになるが、『科捜研の女』は別である。




 殺人は生きた人間がすることである。


『科捜研の女』は、それを科学の力で徹底的に調べ上げるから、腐敗臭がまったくしない。


 キレイなものだ。




 ほとほと感心するし、気持ちいい。




 よし、私の目標はクリーンな事件解決を書けるようになること!


 達成できるかは、わからない。


 けど、謎を解明する科学って、気分がいいじゃない!




 そうときたら、科学の勉強をしなくっちゃ!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る