第20話 ヒートアイランド現象とエネルギー問題




 今日は暑かったから、そんな言い方をもう何回も使っている気がするこの頃。


(違うかもしれないけれど、そうかもしれないから、書いておく)




 寝る前に、母が私のショルダーバッグを持ってきて言った。




「これが洗濯カゴにあったでござるよ。いくら何でも、これは洗うのが大変でござる」




 と、なぜか、武士の口調で言ってくれた。




「なんでそんなところに入れたんだろうなあ」




 と私。


 まるっきりわからなかった。




 しばらくして、ああ、




「暑かったからだ」




 と結論づけた。




 暑かったから、帰宅してすぐ、洗面台を使おうとして、すぐわきの洗濯カゴに放りこんで、結果、忘れてしまったのだった。


 いつもと違う行動をすると、ミスが判明しづらいのだ。(ミスが、というか、原因が)




 TVでは、グリーンアイランドで溶けた氷の中を(水たまり)ソリをひいて走る、犬ゾリの犬たちの後ろ姿。


 くるんと回ったシッポと、プリンとしたおしりがかわいらしい。




 いや、イヌにセクハラが適用されたら、とっても危うい言葉を並べているけれど。


 ケモノ好きーには、たまらないポイントかと思いまして。




 私だって、日々「猫飼いたい。猫を奉って、ちやほやしたい」とモンモンとするケモノ好きーなので。




 あと、そうね、ドイツの干上がった湖。


 乾季の砂漠地帯のように、ひびわれた土地と化していたわ。




 ヒートアイランドについて、調べている人々が、生真面目な顔をして「これは、地球温暖化と関係するのではないか」と言及、と言っていたが、いまさらでしょうよ。


 前から、こうなるって、私は学校で勉強したし、ヒートアイランド現象が焼き畑のせいじゃないって、知ってる。




 トランプさんがおかしいんであって、今の常識的な人はみんな、この猛暑も、異常気象も、温暖化現象の一部だって、知ってると思うよ?


 地球規模でおかしくなってるんだって。




 アニメや小説の世界でも、さんざん取り上げられてきて、なにを今さら。


 二十年前から言われてきたことじゃないの。




 対策として、排気ガス規制したり、森林伐採やめてみたりしてたけど、一部では「そんなん、かまってられっか」って言って、無視してたんでしょうよ。




 私ね、このヒートアイランド現象の熱量を利用して、エネルギーに変換できれば、もっと暮らしやすくなると思ってる。


 だから、父にソーラーパネルを設置しようよ、そうしようよとさんざん言ったし、実現もしてきた。




 栃木の山は今、同じような考えできた企業などが、使われなくなった畑や田んぼの土地を利用してソーラーパネルを設置している。


 あとは、どれだけエネルギーをムダにしないかよね。




 大切なのは効率よ。




 今夜も熱帯夜かぁ……。


 この熱量をムダにしない方法はないものか……?




 このエネルギーを集めたら、お湯を沸かして蒸気を起こして……タービンくらい、まあ、回せちゃうかもしれないじゃないの。


 あの入道雲がわき起こるシステムを、平和利用するの。




 そのための技術が、今のところ、どこの国にもないわけなんだけれど……。


 作れる、と思わなければ、何も始まらないでしょうね。




 台風の力で、大量の風車を回して、発電量を稼ぐとか、できそうなもんじゃない?


 装置が壊れたときに、自動的に回復できるように、AIなんかを搭載してさ。




 人間はなんだってできるんじゃないのかな?


 このヒートアイランド現象も、熱と光を別の有用な物質に変換し、生み出す装置を作れば、人間は樹木のように繁茂できるんじゃないの?




 ミドリムシを食べるんじゃなくって、葉緑体で行われる光合成の仕組みを、早く解明させて、グルコースを大量生産するとか。


 光合成のシステムを手がかりに、それ以外の物質を生み出すシステムを作り出すとか。




 できそうなもんじゃない?


 私、科学者でもなんでもないけれど、かえっておもしろい発想できる自信がある(カモシレナイヨ?)。

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