第2話 入学式②

「賢治!先に行くぞ!」


「いってきまーす!」


だらだら朝食を食べていると姉の夫の正(ただし)さんがエミシを連れて出ていった。エミシを学校に送ってから仕事に行くらしい。今日もきっちりした七三分けに黒縁の四角いメガネ、首元までしっかり結んであるネクタイがとても似合っている。見たら分かる、社畜やん。


「いってらっしゃーい......さてと、そろそろ7時だな」


食べ終わった食器をシンクに置き洗面所に向かう、そしてぼさぼさの髪を水で洗い、慣れた手つきで髪を乾かしていく


「よし、決まったな」


なんということでしょう テレテーン

あのぼさぼさだった髪の毛が テンテンテテーン

あっというまに七三分けになっているでは テテテテー

ありませんか テンテンテーン


「今日も一日、かんばリンゴォロードアゲイン!」


気合が入った、部屋に戻り制服に着替える、今日は入学式なのであまり荷物はないがバスケ部が持っているような大きなショルダーバッグを肩にかけ家を出る


「いってきマスオでぇーす...っと」


玄関に鍵をかけ、俺は学校へ向かう




  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る