第4話 お忍び令嬢




マリアから宝石を対価として俺は家の一部屋を貸し出した。マリアは「元とはいえ公爵家の人間をこんな狭い一部屋に住まわせるとは鬼ですか!!人でなし!銭ゲバ!妖怪モノ拾い!!ムキー」とほざいていだがコッチはお尋ね者を匿うのだ。感謝しろ、感謝!!



宝石でお金ウハウハな俺たちだが、いきなりこんな宝石売っ払ったら盗んだと思われ兵士に取り調べというカツアゲ+ボコボコの刑がまっいるので派手には動けん。今日もいつも通りに仕事するぞー!!



とおもっていたのだが、、、。



「少し寂しい感じですが、悪くない街ですわね」



「お尋ね者なのになんでついてきてるんですかね?マリアさん??」



「私は逃げも隠れもしませんわ!かかってきなさい!いつ何時、誰の挑戦でも受けますわ!」



「このっ!あんぽんたんドリル!!」



こんな無駄に高貴で、人の上に立つ者のオーラなんて出されたら一瞬でばれるわ!!

そんなわけでそこら辺にある服屋でデカめの帽子とそこそこな服購入!からの即着替え!!

ふぅ、、、これでどうにか誤魔化せるだろ。

無駄な出費させやがって、、なんて思っていだが

根本的な問題に俺は気づいてしまった。



「なぁ、そのドリルどうにかならないのか?」



根本的な問題ドリルが全く解決していなかった。いや、バレるて、、、こんな綺麗な縦ロール庶民におらんて 泣  



服の中に無理やり押し込めば弾けて出てくるし、

どうにか一つにまとめようとヒモでくくれば乱舞してヒモを引きちぎるわで散々な目にあった。

生きてる、、、このドリル生きてるよ!!



「この縦ロールは私が公爵家としての認められている証。これをどうにかするには私を殺すしかなくってよ? 逆言えばこの縦ロールが失われた時、私は本当の意味で公爵家の人間ではないと言うことになりますの。それほどの重みがこの公爵家の誇りドリルにはありますのよ!」




「これが歴史の、、、貴族の、、、重み、、、」




くっ!かっこいい!!生意気にドリルもフサフサ踊ってやがる。いや、そうじゃない!!

お尋ね者のくせに未だ公爵としての証は健在とはこれ如何に!?

このあんぽんたんドリルには目を瞑るしかなさそうだが、、、そのドヤ顔はやめろ殴りたくなる!!



「なんで大人しく家にいなかったの!?お陰で仕事にも行きづらいんだけど!?お前のドリルと顔面スペックで目立ちまくりなんですけど!?」




そう、めっちゃ見られている。

マリアは顔面とスタイルが半端じゃなく良い。

もう半端じゃない。元とはいえ、聖女とか公爵家の至宝とか言われていただけのことはある。

普通なら誰も放っておかないよな。

向かうでも「声かけてこいよ、、、」とか男どもがモジモジしてるし。



気持ち悪りぃ!!普段なら肩で風切って「おいねーちゃん!」とか言いそうなゴツいやつらが揃って萎縮して突きあうとか誰得なんだよ!!



「私そう言えば下々の暮らしとか見たことなかったので、どのような感じなのか見に来たのです。王太子殿下にも世間知らずと罵られてしまいましたしね。調査ですわ!!」



「恐るべし元公爵令嬢の行動力!!

しかし、今まさに世間知らずが露見してる!!

自分がどのような影響を及ぼすかなぜ分からない!!子ども!!圧倒的世間知らず!!これだから貴族生まれはw」



「ムキー!言わせておけばスゲズケと!!

不快ですわ!!不敬ですわ!!ギルティですわ!!公爵家の誇りドリルの錆にしてやりますのよ!」



「や、やめろぅ!!乱れ突きはやめろぅ!!」



そう言い合いながらしばらくマリアと戯れたのち、

マリアは調査という名の物見遊山に繰り出しにいった。厄介ごとに巻き込まれなけりゃ良いけど、、、。



そんなこんなして、仕事にはしっかり遅刻しました。すっごい叱られた。解せぬ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る