第3話
あの夏の日から8年。
少女の想いは変わることなく、今でも恋した少年を追い続けている。
「だ・か・らぁ〜っ!!集まれって言ったら1回で集まらんかーい!!」
大声を出して両頬を膨らませているのは、昨年男女で実業団バレーボールリーグ優勝を飾ったネクトラストの新キャプテン大谷克也だ。
「大谷さん、監督がいないからって、そんな張り切らなくていいすよ」
「水野ー!お前なぁ…大学時代俺がキャプテンやってた時からその態度!ちったぁ先輩を敬わんかいっ!」
今にもべらんめぇ!と言い出しそうな大谷を見て、あんた江戸っ子じゃなくて山形出身だろ?と言いたいのを水野は飲み込んだ。
「おい!桐生!お前も今日からうちに合流したんだから、社会人の一員だぞっ!いつまでも学生気分でいるんじゃない!」
「あっ、はっ、大谷さん、すみません!」
大谷克也も東山大学の出身で、水野とともの先輩にあたる。
「水野さん!とも先輩!今日はよろしくお願いします!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます