いちごの飴が食べたい

 季節柄だろうか、ひどく空腹で、ひもじい。

 食べないとひどく寒くなる。

 腹部から穴が開く感覚がある。

 体の中に虫が住んでいる。



 お腹が減る。

 炊きたての白米に焼いたホッケと赤味噌の味噌汁を食べる。

 お腹が減る。

 少し硬くなったおにぎりを食べる。中身は昆布。

 お腹は減る。

 一日三色は体に悪い。夜は食べなくても寝てしまえば辛くない。

 朝が来る。

 お腹は減る。

 朝から二合の白米を食べる。味のりと鮭と一緒に。

 米粉でパンを作る。

 お腹が減る。

 米粉のパンにイチゴのジャムをつけて食べる。

 お腹が減っても夕食は食べない。

 中にキャラメルの入ったチョコレートバーを食べて、有名なお店のバアムクーヘンを食べて、お土産でもらったクッキーを食べて、家で採れたみかんを食べて、自分で作ったパンケーキを食べる。

 貪るなんて、そんな音がすることはしない。

 食べるのだ。

 食物は、いつか体になって、熱になって放出されて、また食物に戻っていく。

 また、私も食物。

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