2019/8/3 さるすべり

さるすべりは夏に咲く。花が長く咲くから百日紅と書くのも知らなかった


 古めの民家のさるすべりは白かった。乳母車をおしながら見上げる高さに咲いていた。


 夜市に浮かれる商店街の片隅そこだけ音が止まっている。誰も視線を向けないからだろうか。


 妻が知り合いと談笑している。百日紅のうしろには下弦の月がひそんでいた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

日々是徒然~日常を一枚の写真のように~ つちひさ @tu6393

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る