第43話
「五日間ご苦労様でした」
職員室の一角の応接用の場所。
あいさつに来た時と同じように、Vとドーリー、そして教頭の三人。
「講習、というのは初めてなんですが、あんな感じでいいんですか?」
「えぇ、問題ありませんよ。むしろ今までお願いした中で一番良かったです」
そう言われればVとドーリーはひとまず安心。
「それでお金の方ですが」
と報酬の勘定を始めた。教頭としては清算を終わらせるまでが仕事。終わらなければ安心はできない。
報酬についてはほとんど事前の取り決め通りにすすんだ。
取り分はVが6でドーリーが4。これは学校には関係ない。
変更点は支払いについて
「現金で、とのことでしたが学校の会計上のミスで現金の用意ができなかったんです。国債でのお支払いなら今すぐできるんですが、それじゃいけませんか」
帝国発行の国債は市場や役所などに持ち込む手間がかかるが、帝国の後光が効く地域ならほぼレート通りに換金できるという事で、現金の代わりによく使われる。
「それはちょっと」
「手数料がかかるし、手間もかかるからねぇ」
難点としてはどこで決済しても手数料がかかるという事。また盗難された品ではないかなどのチェックや身元確認が必要になるので、長いと換金までに一週間程度がかかることもある。
なので冒険者のようなその日暮らしや少額決済だと好かれない。
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