永遠の目田波駄目男


「ふぅ…じゃ、ちょっと行ってくる。まだ時間あるよね。」

 工場から出てきたのは、湿田だった。目田波は、それを遠くから見ていた。


 あれ?あの廃工場から出てきたのは湿田じゃないか!なんでこんなところにいるんだ。シャツの裾が外に出ているなんて、初めて見たな。あっ、ぼくに気付いたぞ。挨拶でもするか…

「やあ。ここで人質が取られているって聞いてきたんだ。」

「え…そうなの?わかんないけど、なんなんだろうね。」

「警察にでも行ってみるか…」

「そんな、大袈裟にしなくても大丈夫だよ。」

「そうか、それもそうだな。まあ君も、怪しいところをうろつかない方がいいよ。」

「うん…」


「あ…連絡だ。予定がちょっと変わったって。」

 池池が受けた連絡は、待ち伏せ作戦の変更を求めていた。湿田が見られたからだ。連絡の主は湿田である。

「チッ…」

 土木曽の舌打ちが、工場にこだました。だが土木曽は、それならそれで…と、何かを考えていた。


 よくわからないまま、とりあえず図書館に寄ったりした。市の図書館は監視カメラがあるので、ぼくたちの正義を貫くことができない。でも、許せないものを置かないようにお願いすることはできる。ぼくは、時間の限り戦った。


 指定された時間になったので、ぼくは工場にもう一度行ってみた。建物のまわりには、誰もいなかった。これはきっと、いたずらだったに違いない。それを見抜くとは、湿田もふしだらなだけじゃないぜ!

 でもなあ、本当に人質がいたら、ひどい。許せない。よし、一応中に入ってみよう。

 開いていそうな扉を開けたら、後ろから叩かれ、意識を失った。それから数年、ぼくはまだ病院にいる。救急車で運ばれて、いろいろ検査を受けて、いつかこの病院に運ばれてきた。

 いまはもう、なにがどうなっているかもよくわからない。それでもいつか、ぼくたちが世界を性的なまなざしから解放する決意は捨てていない。

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真魚座市環境浄化作戦 アレ @oretokaare

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