ソノ伍-一七視点-
一七「才能?そりゃ誰だって欲しいでしょ」
◯◯「だろぉ?欲しいよなぁ?俺ぇ、知ってんだぁ、サイノウを手に入れる方法!」
明らかにいつもの◯◯くんと違う。いつもの◯◯くんは大人しくてちょっと怖がりで、ちょっとネガティブで、でも一緒に笑ってくれる子だ。
一七「あのさぁ、本当に◯◯くん?」
◯◯「酷いなぁ、俺はいっつもと一緒だよぉ?声も見た目も一緒でしょぉ?一七ちゃぁん///」
確かに声も見た目も◯◯くんそのものだ。でも喋り方といい性格といい明らかにおかしい。正直言うとキモい。それに、眼鏡の奥に写る虚ろな目がなんだか怖い。
◯◯「そんなこと言われるとショックだなぁ、俺ぇ、一七ちゃんの事大好きなのにぃ...///」
ハイ。もうおかしい。◯◯くんが私の事好きなわけないし、もし好きだったとしても私の事をちゃん付けで呼ぶわけない。あとさっきからちょっと照れてんのがキモい。
一七「...なんで私を呼び出したの」
◯◯「あぁ、まだ言ってなかったねぇ、あのねぇ、俺が一七ちゃんを呼び出したのはぁ、性的なりy...じゃなくて一七ちゃんにしてほしぃ事があるからなんだぁ」
なんか途中変なことを言おうとしていた様にしか聞こえなかったが、しょうがない、聞いてやろうじゃん。
◯◯「でねぇ、してほしぃ事ってゆうのはぁ、デスゲームに参加してほしぃんだよねぇ!」
一七「は?デスゲーム?」
◯◯「一七ちゃんには特別にぃ、フライングルールをあげるぅ!一七ちゃんだけにだよぉ/////」
一七「あの、私やる気無いんだけど」
◯◯「えぇ?じゃあしょうがないなぁ、じゃあどっちがいぃ?」
◯◯「お前が全員を殺すか、全員を死ぬより辛い目にあわせるか。」
◯◯「決めたぁ?どっちがいぃ?」
どっちも嫌に決まっている。けど皆が死ぬより辛い目にあうよりは...
一七「...やれば良いんでしょ。やれば」
◯◯「さっすが一七ちゃんだぁ!ありがとぉ」
◯◯「じゃぁ一七ちゃんには特別ルール!フライングして良いよぉ!銃と黒服、黒頭巾、サングラスとマスクをあげるからぁ、隠れて最初に誰か狙っちゃってぇ!」
とかいう馬鹿みたいな事があって偶然いた、いっくんを狙ってしまった。しかし、追いかけた先は優人くんの家。この街の管理人、そして「天神」である優人くんの力には叶うはずない。逃げなきゃ。
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