第10話 落としたスマホ 十
そんな中、俺たちは高3の9月、2学期を迎える。一応9月は秋だが、残暑は厳しく、半袖でないとその暑さをやり過ごすのが難しい、そんな季節だ。
いやそんなことはどうでもいい。俺たち受験生にとって2学期は、勝負の夏休みが終わり、来たる大学受験に向けて「詰め」の作業をしていかないといけない時期だ。
実際11月頃になると、毎週末模試があり、その模試の結果が12月頃に出て「A判定」、「B判定」などのように判定がつき、それによって志望校を考えないといけないようになると聞く。
…ただ、俺の場合は医学部を受験する予定なので、志望する大学を選りすぐりはできず、とにかく入れる大学(医学部)を目指す、という形になるだろうか…と自分でも思い、同じく医学部に入学し卒業した両親や、また担任の教師もそう思っている。
また、10月の終わりにはうちの学校の体育祭があり、他のクラスメイトたちも受験勉強をしながらその準備をし、気分転換をしている…今はそんな時期だ。
そんな中、俺はたまたま職員室前の廊下を歩いていた。そこで…、俺はある落とし物を見つける。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます