第9話 落としたスマホ 九
『俺は自分のことで精一杯で、親のことなんて何も考えていなかった。
それで、親の変化にも気づかなかった。
かといって俺は勉強熱心だったわけでもない。俺は劣等感に苦しめられて、勉強も何もかも中途半端だった。
…俺は勉強もできない。家族のために何かすることもできない。
俺、何やってるんだろう…。』
そう考えだすと止まらなくなって、どんどん虚しくなって…、
泣けてきた。
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