第20話 ガルナの塔(ドラゴンクエスト3より) 番外編:第19話の直し

 第19話の直しです。


 その1:

 >印象は神秘的の一言だった。

 の位置が変わっています。


 その2:

 最終行にキャラクターの感情が追加されています。

 実は著者の想定したキャラクター像では好奇心旺盛な少年ということで「わくわくする」をメインに添えたのですが駄目だし。

 キャラは平気だけど、実は罠が待ち受けてるみたいな場面だと、最後の1行は「不安」の感情で終わらせる。でも現状の力量では難しい、ということでしたが、挑戦してみました。

 そして、追加されたのが、

 >なんて恐ろしそうな塔だろうか。

 です。

 これが正解なのかどうかはわかりません。


 * * *


 ガルナの塔を遠くから見て、さらに近づいて、そして壁面を触ってみた。


 印象は神秘的の一言だった。

 いまにも塔のどこかが崩れてしまいそうな外観をしているのに、いざ触ってみると悠久の時を同じ姿で過ごしてきた事実が、指に伝わってくる。

 まるで塔のほうから語りかけてきたようだった。


 ちらりと射した太陽光につられて上を見上げた。

 高い。圧倒的だ。


 地上6階建て。塔の迷宮としては世界最大級の構造だ。

 普通の建造物は1階ごとの高さが均等になっているが、外からではそれすらわからない。階と階の継ぎ目を確認することができなかった。ひょっとしたら、階が進むにつれて高くなっているのかもしれないし、低くなっているかもしれないし、またどちらでもない可能性もある。


 煉瓦を積み上げて造られたのであれば赤茶色のはずだが、薄灰色が空に向かってそびえたっている。手触りも煉瓦のものではなく、鋼鉄に似たなめらかさに近かった。いったい、どんな材料で造られたのが見当もつかない。


 ひんやりとした手触りにはっと意識を戻され、視線を壁面に貼り付けたままだった片手に戻した。


 なんて恐ろしそうな塔だろうか。

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