第4話 翌日は騎士団長と共に



 「……口がヤバいわ」


 結局一睡も出来ずに夜を過ごした俺だが、朝になり元の思考に戻ると、今度は口の中が気になってきた。


 吐くことこそ無かったが、喉にはまだ残っている。正直口臭とか自覚できるほど酷い。

 こんな時、魔法が使えればな……


 取り敢えず外に出る。そう言えばここは城の近くなのにゴブリンが出るんだな。街の中にある訳じゃないのか?

 普通なら城って王都の真ん中にありそうなもんだが、ゴブリンが出たところを見るにそうじゃないらしい。しかもよく見たら、城の裏は森になっている。


 「はは、身の安全の保証がされてないじゃないか」


 俺は契約内容にまだ穴があったかと思いつつ、城に行く。別にここにずっと居ろとは言われてないしな。

 さっさと水で口を洗いたい。食堂とかに水場があるだろうか?




 「フッ! フッ!」


 俺が昨日通った道を[完全記憶]で思い出しながら歩いていると、どこからか人の声が聞こえた。声というか、息遣い?


 気になった俺は音が聞こえる方に行くと、そこは中庭のような場所だった。

 中庭と言っても、花とかが飾られている訳ではなく、下が草の生えていない土の平らな広いスペースだった。

 その中央で、剣を降っている上半身ハダカの男性がいた。


 「む? 誰だ?」

 

 途端、男性が急に素振りをやめこちらに振り向いた。

 ───いや怖いな! 音立ててないぞ!


 「あ、えと、俺は昨日召喚された勇者の夜栄刀哉です」


 取り敢えず敵意はないということを伝えておく。だって怖いし。体がでかいんだよ。それに絶対強いってこの人。


 「む、勇者殿であったか。これは失礼した。

 私はこのルサイア神聖国の騎士団の団長を務めている、グレイというものだ」


 ま、まさかの騎士団長様でしたか……。

 騎士団長ってあれだろ? 小説とかだとめちゃくちゃ強いか権力にものを言わせるやつかの2通りしかないやつ。

 この人は権力なんて興味無さそうだから必然的に前者のめちゃくちゃ強いになる。いや勘だけどさ。見掛け倒しってことはないだろう。朝から素振りをしているぐらいだし。


 「そ、そうなんですか……」

 「うむ、聞いているかもしれないが、今日から勇者殿達の訓練を担当させてもらうのだ」

 「え? それは本当ですか?」


 どうやら今日から訓練が始まる模様。確かに言ってたけどさ、まさか二日目からとは思わなんだ。しかも騎士団長直々にだぞ?


 「……そうだ。勇者殿も振ってみるか?」

 

 そう言って自身が持っている剣とは別の、素振り用の木刀を持ってくる騎士団長さん。


 「えーっと……」

 「む? いやなら構わないが」

 「あ、いえ、やります」


 俺はどうするか考えたが、騎士団長さんに言われ慌てて受け取る。だって怖いんだよ、この人。


 俺は木刀を受け取り、右手を上に、左手を下にして持つ。剣道部では無いが、日課で木刀は振っていたし、一度だけ体験入部的なことをしたこともある。

 蘇るトラウマ。剣道部は恐ろしい場所だから、もう二度と行きたくはない。いや、まぁ原因を作ったのは俺だなのだが、あれは運だしなぁ……。


 「……ふっ!」


 少し昔の記憶に浸りつつ、俺は木刀を頭の上まで持っていき、一気に振り下ろす。


 ブン!! ピタッ


 そして地面スレスレで停止。意外とうまく出来たのではないかと思う。


 「……ふむ、中々良いな」

 「は、はぁ、ありがとうございます」


 普通にやって褒められたので、少し困惑しながらも一応応えておく。


 「ただ少し肩に力が入ってるな。もっと肩の力を抜いて、それでいて腕に力を入れて振るんだ」

 

 え? 1回でそこまでわかんの?

 俺は騎士団長さんに驚きつつも言われた通りにしてみる。


 「こ、こうですか?」


 今度は肩の力を抜くことを意識して振り下ろす。


 ブン!

 

 「いや、肩の力は抜けたが今度は腕の力が減っている」


 確かに少し振りに勢いがなかった感じがする。調整が難しいな、これ。


 俺はその後、三十分ほど騎士団長さんに教わりながら木刀を振った。別にやらなくてもいいのに騎士団長さんは俺に教えてくるし、俺も普通にその教えを受けていた。俺はそこまで勉強熱心じゃないはずなんだがな。

 昨日のことが意外と響いているのだろうか。


 「───む、すまないが時間だ」

 「いえ、ありがとうございました」


 三十分木刀を振っただけで、体力は大丈夫だが、代わりに汗がめっちゃ出てる。

 俺は騎士団長さんにお礼をいい、腕で汗を拭う。


 「……勇者殿、良ければ一緒に風呂はどうだ? 汗だくであろう」

 「え? 風呂があるんですか!?」


 俺は風呂の言葉が出た瞬間、自分でも驚くスピードで反応する

 だって風呂だぞ! 小説とかじゃ異世界には風呂がある所と無いところがあるから、俺はあまり期待しないようにしてたんだが、まさかあるとは……。


 「うむ、流石に王族専用の風呂は無理だが、騎士用の風呂ならある」

 「ぜ、是非!」


 俺は勢いよく頷く。昨日の嘔吐のせいで少し口がやばかったんだ。きっと臭いが……。

 て、マジか! 俺ってばずっとその状態で騎士団長さんの近くにいたのか。


 「す、すみませんでした!」

 「?」


 俺は勢いよく謝り、騎士団長さんは困惑した顔をした。



 ◆◇◆



 「ふぅー、極楽極楽」

 「そんなに気持ちいいか?」

 「風呂に入ったらこう言うのが俺達の世界の習慣なんですよ。もちろん実際気持ちいいですが」


 俺は案内された風呂で体を丁寧に洗い、浴槽に入る。騎士用といっても、思っていたよりは全然しっかりしていて、普通に入るぶんには申し分ない。広さも1度に20人ぐらいが入れるぐらい広い。

 流石にシャワーは無く、貯めてあるお湯を使って洗ったが、必需品である石鹸はあった。


 「勇者殿の世界には不思議な習慣があるのだな」

 「そうですね、他にもいくつかありますよ。例えばご飯を食べる前に『いただきます』と言ったり」

 

 俺は騎士団長さんと共に風呂に入りながら会話する。この世界であった奴らはろくなのがいなかったが、騎士団長さんは不思議と信用できる。さっきまでの時間もあるだろうが。

 そして出す話題は、異世界に無さそうなこと。でも意味合いとしては理解してくれそうな予感。

 よく小説でも『いただきます』について話してる気がするしな。


 「それは何か意味があるのか?」

 「食べる時に、米や野菜だったらそれを作っている農家さん、肉だったらその犠牲になった動物に、後加工してくれた人と料理人に感謝を捧げるのと同時に、命をいただきますということを伝えてるんです」


 その後に、「まあ毎回そこまで考えて言っているわけでは無いですけどね」と付け加えていう。

 今のは俺なりの解釈であり、ちゃんと調べた訳では無いが、割と近いことを言っているのではないかと思う。


 「ふむ、感謝の念と命をいただきます、か。なかなかいいではないか」

 「そうですかね?」

 「うむ、私たちの世界はそういうのは無いからな」


 騎士団長さんは何処か遠くを見つめながら言う。言葉には少し寂しさが漂っているが、その時の俺にその言葉の真意を理解することは出来なかった。


 「……そろそろ出るか。のぼせてしまうのでな」

 「あ、はい。騎士団長さん、今日はありがとうございました」


 騎士団長さんが出るのと同時に俺も出る。ついでにお礼も言っておく。少しの間だったが、とても有意義な時間だったし、とても信頼できる人だからな。


 「気にすることは無い。どうせこれから指導するのだ、早いか遅いかの違いだろう。ただ、騎士団長さんはやめてくれ。私のことはグレイでいい」

 「え? いや、流石にそれは……」

 「なに、裸の付き合いをした仲だ。それにこれからは指導をすることになるのだ。気を許し合うのも必要だろう?」

 

 「……わかりました。なら俺のことは勇者殿ではなく刀哉と呼んでください」

 「うむ、これからよろしく頼む、刀哉」

 「はい、これから宜しくお願いします、グレイさん」


 俺はこの世界に来て初めて信頼できる人を見つけた。それは些細なことだけど、とても大きい1歩だと、俺は感じた。



 ◆◇◆



 風呂でさっぱりした俺は、グレイさんと別れた後食堂に向かう。昨日はメイドが呼びに来たが今日からは誰も呼びにこないだろうからな、朝食の時間を覚えておかないと。


 「お、刀哉、来たか」


 食堂に行くと既に何人かと樹が待機していたので良かった。これで誰もいなくてメイドとかだけだったら最悪だったからな。


 「はい刀哉です」

 「なんだその返事。つーかやけにさっぱりしてるな。髪も少し濡れてないか?」


 俺が近づくとめざとく反応する樹。お前の観察眼はホントすごいよ。

 髪の毛の水はちゃんと拭き取ったはずなんだがな。そんな分かるのか。


 「あー、ちょっと風呂にな」

 「風呂? こんな朝っぱらか?というかお前、昨日風呂入らなかったろ」

 「え? 何お前昨日風呂はいったの?」

 「あぁ、入ってないのお前だけだと思うぞ」


 マジかよ! あの腹黒王女どこまで俺を……。

 チッ! 後で何か嫌がらせをしようそうしよう。じゃないと気が済まない。


 俺は樹に事情を説明する。ゴブリンに襲われたところは今は省いた。代わりにGが居たところは敢えて詳細に話した。


 「うっわえげつねぇ。大丈夫だったのか?ゴ〇ブリがいたんだろ?」

 「おまっ、馬鹿! Gって言わなきゃ駄目だろ!」


 樹の黒い悪魔の正式名称呼びを即座に止める。ダメだ、アレはやばい、思い出すだけでヤバイ。何故樹は俺の話を聞いて怖気づかないのだろう。


 「っと、そうそう、お前の部屋に予備の衣服ってあるか?」

 

 俺は制服じゃない服を着ている樹を見て聞く。つーか制服着てるの俺だけじゃね?


 「あぁ、あるぞ。結構あったから4着位持ってくか?」

 「お、助かるわ樹、マジサンキュー」


 やはり持つべきものは友だな。改めて痛感した。

 なら何故一緒の部屋に住ませてくれとは頼まないのか。

 そんなもの、これ以上迷惑かけられないというただの意地だ。



 その後俺たちは朝食を摂った。今日の食事は来た人から食べていいようだ。どうやら普段は王様はここで食べないらしい。まあこっちの方が楽でいいな。

 そしてさり気なく王族との差別。これはやはり俺達の方が身分が下だと言いたいのだろうか?

 いや、寧ろ昨日は来てやったのだから感謝しろということか。


 そうして朝食を食べ終わったあとは、話があるとかで全員呼び止められている。


 「では勇者様、今日から早速ですが訓練を受けてもらいます」


 メイドの言葉に大半の奴らが顔を顰める。そりゃそうだ。まさか二日目から訓練が始まるとは思ってもいないしな。

 まだ勇者の実感もないし、具体的に何をしたらいいかもわからない状況だ。無理もないと思う。


 「武器訓練の時間は朝食後30分の休憩を取ったあと、昼まで行います。その後昼食を取り30分の休憩、後に魔法の訓練を受けてもらいます。これを四日続け、1日休みというサイクルをしてもらいます」


 うわ、超みっちりじゃねぇか。筋肉痛になるだろ。

 みんなそう思ったはずだが、魔法の訓練というのを聞いてその心は一転、一気に明るくやる気が出てくる。現金な奴らだよなぁ。


 俺は両方共楽しみだ。グレイさんとの訓練は楽しみだし、魔法は言わずもがな。

 

 その後30分ほどの休憩の間に、樹から服を4着貰ってそれを物置に持っていき、ゴブリンの死体がそのままだったのを見て、メイドに雑巾とバケツをもらいに行き、それを持って掃除すると、休憩時間が終わった。

 無駄に広いんだよ、この城。


 ゴブリンの死体は森の中の離れた場所に投げ捨てておいた。昨日の今日で全く吐き気がしないのは驚いたが、暗示は元々効きやすい質だ。


 そして最初の近接訓練の場所はあの中庭。そこに案内されると、グレイさんと、多分その仲間の騎士達がいた。

  

 「今日から勇者殿の訓練の指導をさせて頂く、ルサイア神聖国騎士団の騎士団長、グレイだ」

 「同じくルサイア神聖国騎士団の副団長、ベルトだ」


 グレイさんとその隣にいる男の人、ベルトさんが自己紹介をする。そうか、団長が居るんだから副団長もいるよな。


 「訓練は、最初は素振りから始める」


 そう言うと、グレイさんは朝に使っていた剣を片手で持ち、振り下ろす。


 ヒュン! ピタッ!


 「す、スゲー……」


 誰かが呟く。俺も声には出さなかったが、鳥肌が立った。だって俺と音が違うもん。ブン!! じゃなくてヒュン! だぞ? 傍から見たら剣を持ち上げて、気づいたら下にあるみたいな感じだ。

 風圧が正面にいる俺達の所まで届いている。


 ただ剣を振るだけでそこまで出来るんだな。


 「これが出来るように、とは言わんが、少なくとも自身の武器を片手で自由に扱えるようにはなってもらう」

 「あ、あの!」


 そこでひとりの男、えーと、男子Aでいいや。男子Aが声を上げる。


 「なんだ?」

 「武器って剣だけなんですか?」


 あー、確かに。グレイさんは素振りって言ってるもんな。素振りって日本では普通木刀だけだと思うしな。


 「いや、各々自身の好きな武器を使ってもらう。今既に剣術などのスキルを持っている者も、別の武器を使っても構わん。自身にあったものがいいだろう」


 そう言うと、騎士達が武器を運んでくる。それらは全て抜き身。いきなり真剣は危なくないか? いや剣以外も真剣って言うのかわからんけど。

 でも全員分の木刀やら木でできた武器なんかは用意出来ないし、鞘に入れた状態じゃ難しいから仕方ないのか。

 

 「これは武器庫から持ってきたものだ。色々あるから、この中から好きな武器を選ぶといい」


 そう言うと、拓磨が最初に動く。凄いなアイツ、この中率先して動けるって。


 「俺はこれにします」


 そう言って拓磨が選んだのはやはり剣。そこで、そう言えば鑑定使ってなかったなと思い出し、剣に鑑定を使う。


───────────────────


 鉄の剣 等級 中級

 

 鉄で出来た剣。1番普及しており、扱いやすさは抜群。ただあまり使いすぎると壊れるのが難点。攻撃力はあまりない


───────────────────

 

 普通だな。他のも大体鉄の〇〇だった。後は特殊な武器で、鞭とかブーメランもあったが、誰か使うのだろうか。


 無論俺は剣だ。5割が剣、3割が槍、斧、1割弓で、1割その他。

 二刀流をする奴はいなかった。流石にこの状況でふざけはしないか。

 なお、少し二本目の剣に手が伸びかけたのは内緒。まずは一本をまともに扱えるようにならねば。


 ちなみに樹は槍、叶恵と美咲は剣だった。


 と、そこで、視界の端に猫背気味の男子生徒が、グレイさんの下に移動するのが見えた。

 そいつは俺のクラスの問題児的な生徒、花澤幸吉であった。


 「騎士団長さん、聖剣ってどこにあるんだ……ですか?」


 あぁ、聖剣か。オタクだなオタク。聖剣なんて俗な言葉を。

 なんでそれを聞くかは分からんが、大方俺が使いたいとかどうとかだろう。

 もしくは、聖剣の場所をどうしても聞きたかったか。


 「あぁ、聖剣か。そうだな、ここで聖剣について話しておこう」


 グレイさんはみんなを見渡しながら言う。俺と目があったが、こっちを見つけても何も言わないのがクールだな。


 「まず聖剣とは、簡単に言えばとても強い剣だ。そこらの剣とは比べ物にならない位にな。これと同じようなもので魔剣があるんだが、これは置いておこう。

 聖剣は本来、エルフとドワーフの合作で作った剣のことで、500年前の勇者もエルフとドワーフに作ってもらったらしい。

 ただ、勇者が魔王を倒した後、聖剣は行方不明になってしまった為、今は無いんだ」

 「じゃあ今回は聖剣は無しで挑むんですか?」


 拓磨がタイミングを見計らってそう聞く。確かに聖剣が今は無いんじゃ、聖剣無しで魔王に挑むんだよな。


 「いや、それだが、そこの勇者殿、タクマだったな。話に聞くと、タクマは能力に勇者があるようだが」

 「あ、はいあります」

 「500年前の勇者は、伝承によると、勇者の能力がレベル6になった時に、[聖剣召喚]というのが使えるようになったらしい。その時は作ってもらった聖剣があったから、使わなかったらしいがな」


 あー、名前の通りなら確かに使えそうだ。拓磨もそう捉えたのか聞くのは終わりにしたようだ。

 気になることといえば花澤が悔しそうにしているな。まぁ、仕方ないだろ、拓磨が1番勇者なんだし。


 運が良ければ名前からしてやばそうな魔剣が使えるかもだぞ? 使ったら精神を侵食されたりとかしそうだけど。

 

 「よし、聖剣の話はここまでだ! 今から素振りを始める。取り敢えず同じ武器を持ったもので集まり、そのグループ毎に指導をする」


 そう言って訓練が始まった。俺達剣組の担当はグレイさん。まあそうだな。

 

 「よし、最初は私がやめと言うまで素振りを続けろ。ゆっくりでいいが、手を休めないように気をつけろ」


 高校生にいきなりそれは厳しいんじゃないか? と思いつつも、勇者の訓練だからそれが普通かと思い直し、剣を振る。


 ブン!! ピタッ


 「ん?」


 俺は朝より振りやすくなったのに疑問を覚える。朝は木刀で今は真剣という違いがあるが、こう、なんというか、体が覚えてる感じがする。


 そこで俺はあることに気づき、素振りを続けながらも鑑定を使う。


───────────────────


 夜栄刀哉 17 男

 レベル2

 

【生命力】320

 【魔力】350

 【筋力】145

 【体力】140

 【知力】155

 【敏捷】150

 【器用】150

  【運】300


 スキル


 武器術

 [剣術Lv1]

 


 ユニークスキル

 [成長速度上昇Lv-][因子適応Lv1][完全記憶Lv-]

 [鑑定Lv4][偽装Lv-]


 異能

 【吸収Lv-】


───────────────────


 「やっぱりな」


 俺は自身に新たに剣術スキルが増えているのを見て、納得する。どうやらスキルはその通り行動をすれば取得できるらしいな。多分朝の素振りの時に取得したのだろう。


 そしてゴブリンを倒したことによるものだろうレベルの上昇。ステータスも結構上がっている。てか上がり過ぎなぐらい?


 「うむ、朝より良くなっている」


 近くに来たグレイさんがボソリと言ったのに対し、俺は小声で「それほどでも」と謙遜っぽく返しておいた。さて、訓練中に剣術レベルが上がるかな?

 

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