第15章 脱出の先に見えた名

 戦場を模した街を、少女と二人して走る。

 周囲を警戒はしていたが、まるでヴォイドが飛び出してくる気配はない。

 雨脚も少し弱まったようで、二人が水たまりを駆ける音だけがひたすら響く。


 前を行く小さな背中に、ハルはたまらず問いかける。


「なあ。あれからずっと同じように、街の中を逃げてたのか? 『魔王』から見つからないようにさ」

「うん、大変だったよ。“あいつ”、あれからもしつこく追いかけてくるの。“ケモノ”も、すごくたくさん襲ってくるようになった」

「なるほど、本腰入れて動き出したってことか。でも驚いたよ、まさか君がヴォイドまで倒せるなんてな……」

「あれは本当に、最後の最後に使う“特別”だよ。力をすごく使っちゃうから、あまり何度もはできないの」


 ただの少女ではない、などということはすでに理解しているつもりだ。

 だがそれでも、彼女が目の前で起こす数々の“奇跡”は、ハルにとって到底慣れることはできない。


 しばし、目の前で揺れる銀髪を見つめた。

 おもむろに、そして唐突に、核心を投げかけてみる。


「なあ。君は一体、何――」


 だが、問いかけるハルの声を、荒々しい水たまりの音がかき消した。

 すぐ脇の路地の中を、何かが猛スピードで駆けてくる。


 こんな時に、ヴォイドか――思わず立ち止まり、身構えるハルとエリシオ。


 だが、暗闇から飛び出してきたのは、見慣れた戦闘服を着た隊員だ。

 しかもハルは、とりわけその独特な風貌ふうぼうに見覚えがあった。


 飛び出してきた彼はぺたりと膝をつき、ハルの両腕を荒々しく掴んだ。

 呆気あっけにとられるハルに向かって、彼はひどい形相ぎょうそうで食って掛かる。


「お前、どこに行ってたんだ!?」


 緑のスカーフが泥に汚れている。

 整っていたはずの髪型は、雨を受けて乱れてしまっていた。


 その表情に今まで見ていたような気だるさと、満ち満ちた自信の色は見えない。

 酷く疲弊ひへいしているようで、彼は目を見開き視線を激しく震わしている。


 DEUSデウス特殊部隊が一人・ナッシュは、ハルの腕を強く掴んだまま何度も引っ張っていた。


「どういうことだよ、おい! これはなんなんだ? なんで、こんなことが起きるんだよ!」

「お、おい、落ち着けって。なんだ、どうしたっていうんだ?」

「なんで、どいつもこいつもいなくなるんだよ! 今まで、どこでなにしてたんだ!?」


 なぜか激しく動揺している。

 どうやら彼もハルと同様にあの霧によって分断されていたようだが、それにしても混乱の仕方が妙だ。


 腕を掴む指が肌に食い込み、痛みを走らせている。

 慌ててハルはそれを振りほどき、肩を掴み返した。


「落ち着けっての! とにかく、無事で良かった。どうやら霧に飲まれた時に、それぞれが別の場所に飛ばされたらしい」

「なんなんだよ、それはぁ。なんでそんなことになるんだよぉ。無事なもんか、一体どれくらいの――」


 わめき散らすナッシュを見て、エリシオがおびえている。

 掴みかかられているハルもまた、その異様な光景に言葉を飲んでしまった。


 もちろん、現在の状況が常軌を逸しているということは分かる。

 しかしながら、ここまで激しく精神に異常をきたすものだろうか。

 ましてやナッシュは、DEUSの中でも指折りの精鋭だ。


 髪を振り乱し、暴れるナッシュ。

 そんな彼の背後から、不穏な無数の足音が響いた。


「おいおい……まじか。また――これかよ」


 ハルの視線に気付き、ナッシュ、エリシオも路地の奥を見つめた。


 そこには無数に群がる、黒い狼達がいる。

 かつてハル達が襲われたタイプと同じ、四足歩行のヴォイド達だ。


 迷うことなく、こちらに向けて駆けてくる狼。

 それに対し、真っ先に逃げ出したのはナッシュであった。


「ああ、もう、嫌だ! 嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ! うんざりだよ、こんな場所は!!」


 ギョッとし、ハルは逃げていくナッシュの背中を見る。

 かつて、狼の大群を特殊兵器でほふっていたはずの彼が、一目散に背を向けて走っていく。


「ちょ、ちょっと待てよ、おい! くっそ、どうなってんだ……!」

「お兄ちゃん、私達も行こう! 追いつかれるよ!」


 エリシオの言葉に弾かれるように、ハルもまた走り出す。

 とにもかくにも、襲いくる大量の狼から逃げ出した。


 後ろを振り向く暇さえない。

 ただ雨音が弾き飛ばされる音が無数に重なり、背後に迫る驚異の数を知らしめる。

 応戦しようにも、ざっと見ただけで10頭を超える大群だ。

 立ち向かうにしても、一筋縄ではいかないだろう。


 やがて駆け抜ける三人の目の前に、真っ白な霧の海が見えた。

 ギョッとし、立ち止まるハル達。

 真っ先にナッシュが声を上げる。


「なんだよ……もう、なんなんだよ、おい! またあの霧か。勘弁してくれよ!」


 取り乱しこそしなかったが、ハルもどこか同様の気持ちであった。

 あの霧の中に入れば、もはや何が起こるか分からない。

 とはいえ、左右に逃げる道もない。

 後方には依然として、大量のヴォイドの群れが近付いてきていた。


 どうする――歯噛みし、思わずブレードのつかを手にするハル。


 しかし二人を尻目に、エリシオはなおも霧めがけて駆け出す。

 息をのむハル達に、彼女は少しだけ振り返った。


「心配しないで、大丈夫! あの霧を目指して!」

「なんだって……おい、本気かよ!?」

「あそこまで行けば、きっと大丈夫。信じて!」


 自信満々に告げるエリシオとの距離が、どんどん遠ざかる。

 ハルとナッシュは身動きが取れず、ただ呆然ぼうぜんとその景色を眺めていた。


 だが、躊躇ちゅうちょしている暇はない。

 背後に迫る足音だけでなく、ヴォイドが放つ独特のうめき声までが、はっきりと聞こえだした。


 ハルも再び走り出し、ナッシュの背中を叩く。


「走れ。死にたくなけりゃ、行け!」


 意を決し、前進するハル。

 弾き出される形で、慌てて後に続くナッシュ。


 エリシオを先頭に、一同と白い霧の海の距離はぐんぐんと近付く。

 雨はほぼ止んでおり、衣服に染み込んだ水の重さがわずらわしく感じた。


 走るハル達の目に、奇怪な光景が飛び込んでくる。


 真っ白な霧の中にいくつも、黒い人影が見えた。

 表情も姿形もすべて隠されてしまい、はっきりしない。

 まるで躊躇することなく、エリシオはついに霧の中に突入してしまった。


 戸惑い、不安、恐れ――それらを押し切り、ただひたすら前に足を押し込む。

 背後から聞こえる野獣達の吐息が、生々しく、嫌に鼓膜を震わせた。


 隣を走るナッシュが、崩れ落ちそうになりながら呟く。


「もう……ダメだ……」


 駆け抜けるハル達に、ついに追いつく狼達。

 後一歩で霧へと到達するところで、すぐ背後――首筋目掛けて怪物の牙が襲いかかる。


 歯を食いしばり、大地を蹴るハルとナッシュ。

 そんな二人に、霧の中から飛び出してきた“彼”が言う。


「間一髪だったな。下がっていろ、我々が駆逐する」


 ハル、ナッシュのすぐ脇を二人の戦闘員が駆け抜けた。

 先陣を切った一人がすでに拳を握りしめ、構えたままヴォイドに突進する。


 霧を振り払い、蓄えた“力”をみなぎらせて対峙する“黒”。

 高速で流れる景色の中で、ハルは見覚えのある二人の隊員の横顔に、絶句した。


 隊長・ゼノの放った右ストレートが、迷うことなく狼の顔面に突き刺さった。

 一匹が絶命する間も無く、今度は左フックで飛びかかってきた怪物の脇腹をえぐる。


 手刀で首をへし折り三匹目を、回し蹴りで四匹目を、肘により頭を砕いて五匹目を。

 鮮やかな体術の連携が、流れるように怪物達を駆逐していく。


 霧に一歩踏み込んだところで、立ち止まるハルとナッシュ。

 振り返ると、ゼノのすぐ隣でもう一人、愛用の斧を振り回す隊員の姿があった。

 飛び跳ねながら刃を突き立てる姿は、やはり野獣のそれである。


「どけどけどけどけぇ~い! 近寄ると怪我すっぞ! じっとしてても、怪我すっけどさぁ! よろしくどぉぞぉー!」


 楽しそうに笑い、目をかっと見開いたままミオが吠える。

 竜巻のように高速回転しながら、近付く狼を一匹残らず切断していく。


 嵐のように猛り狂うミオと、その隙間を縫うように的確に動くゼノ。

 二人が繰り出す見事な連携に、ヴォイド達はなすすべがない。


 体術と斬撃の嵐が、瞬く間にヴォイドの数を減らしていく。

 さらに駄目押しとばかりに、そこら中からライフルの発砲音が鳴り響いた。

 霧の海を突き破り、弾丸の雨が怪物達目掛けて突き刺さる。


 完全に駆逐され、消え去る狼の群れ。

 ハルは大きく呼吸を繰り返しながら、霧の海へと目を向ける。


 今まで視界を覆っていた白い壁が、ふわりと消え去った。

 そこから現れたのは、無数の“黒い”隊員達の姿だ。


 武器、機材をたずさえたDEUSの面々がそこにはいた。

 さらに、彼らの背後にはモノクロームの街並みではなく、色を持った外の風景が見えている。

 どうやらここは、街と外界の境目であるらしい。


 隊員達の中央に、あの緋色の髪の女史がいる。

 その腕の中には、霧に突入していたエリシオがかくまわれていた。


 リノアがハル達を見て、声を上げる。


「ハル、無事だったのね!」


 彼女はエリシオと一緒に駆け寄ってきた。

 ハルは目を丸くして、二人を交互に見つめてしまう。


「おいおい、どういうことだよ。これは一体……」

「私達もまだ、状況がうまく飲み込めてないのよ。霧に包まれた後、皆ばらばらになっちゃってね。再び霧に捕まったかと思えば、今度はその中で隊員の人達と再会できたの。もう、何が何だかって感じよ」


 リノアは困ったように、“お手上げ”のポーズをとった。

 いかに聡明な頭脳を持っていても、この街の常識は到底測りきれないようだ。


 ハルのすぐ横では、へたり込んだナッシュを隊員達が保護している。

 相変わらず混乱しているようで、手を貸す隊員にも「どこに行ってたんだよ!」と当たり散らしていた。


 混乱を極めるハル達の元に、戦闘を終えたゼノ達が歩み寄る。

 さすがに骨が折れたようで、かすかに浮き上がった汗をぬぐっていた。


「無事で何よりだ。どういうことかは理解しかねるが、合流できたのは好都合だな。それに――まさか今回も、その子と出会っているとは」


 一同の視線がエリシオへと注がれる。

 彼女はなおも警戒しているようで、リノアの手元を飛び出し、ハルの背後に隠れた。

 たまらず、「おい」と目を丸くしてしまう。


 隊員達の顔をにらみつけるエリシオに、まるで空気を読まずにミオが笑いかけた。


「お~、おチビちゃん、おっひさ~! てか、また裸足はだしじゃんか。ここ、足元べっとべとだぞ。長靴買え、長靴~」


 キッと睨みつけ返すエリシオ。

 ミオはというと、幼い敵意の意味するところは理解できないようだ。


 ハルはなんとか警戒心を解くため、気になっていたことを問いかけてみる。


「な、なあ。こうなるって分かってたのか? 君は確か、この霧は大丈夫だって言ってたけど」

「うん。だって、皆を連れてきたのは私だから」


 ギョッとし、目を丸くする一同。

 ゼノが「ふむ」と顎に手を当てる。


「それはつまり、この霧は君が操っているということで良いのか? 我々を離れ離れにしたのも、君がやったと」

「違う。あれは“あいつ”の仕業しわざ。“あいつ”が皆をバラバラにしちゃったから、その力を使って逆に入り口まで運んだの」


 これに声をあげたのは、超常現象に興味津々のリノアだ。


「なんてこと。ヒーリング能力だけじゃなく、テレポーテーションまでできるの? すごいわね!」


 声を荒げた彼女を見て、エリシオはより一層警戒心を強めたのだろう。

 ぎゅっとハルの太ももを掴み、背後に身を寄せる。

 まだまだ、彼女が心を開いてくれる気配はない。


 しかしここで意外にも、仏頂面の隊長・ゼノが肯定的な意見を投げかけた。


「となれば、やはり我々はこの子に救われた、ということか。ただ、いまだに合流できていないメンバーも多々いる。全員が元どおりとはいかないようだな」


 言われて、ハルは隊員達の顔を流し見た。

 元より、メンバーの人数など覚えていないのだが、確かにどこか総数が少ないような気がする。


 これに対し、リノアの表情が曇った。


「ねえ、ハル。どこかでキースを見なかった? 彼、誰とも合流できてないのよ」


 言われてみれば、特殊部隊の頭脳でありレーダーをになっていたリノアの後輩・キースがいない。

 申し訳なさそうに、ハルは首を横に振る。


「いや、全然。俺が出会ったのはこの子と、あと別の住人だよ」

「住人ですって? 他にも、ここに住んでいる人がいたって言うの?」

「ああ。ただ、あれは――人なのかな……その辺りが、どうにも分からないんだが」


 困ったように後ろ頭を掻くハル。

 ジョナのことをなんと説明すべきかが、まるで浮かんでこない。


 相も変わらず、ハルを含めたDEUSの面々は、モノクロームという街に絡め取られ困窮こんきゅうを極めていた。

 負傷した隊員も多いようで、突入時の姿に比べると皆、ボロボロである。

 帰還していない者までいるとなれば、事態は深刻だろう。


 混乱のさなか、突如、ゼノの端末に通信が入る。

 彼はすぐさまそれに応答した。


「はい、こちらゼノ。どうされましたか」


 端末越しに声は聞こえない。

 だが、話している内容から察するに、相手は今回の作戦の総指揮をとっているベネットであるようだ。


 しばらくゼノは、冷静に受け答えをしていた。

 こちらの状況を詳細に告げ、その上で相手の指示を仰いでいる。


 だが、返ってきた言葉に一瞬、ほんのわずかだがゼノの表情が揺らいだ気がした。

 ハルは眉をひそめ、彼の横顔を伺う。


「はい――ええ、おっしゃるとおりかと。了解です、それではそのように運びます」


 時間をかけず、簡潔にやりとりを終えるゼノ。

 ハル達の視線を受け、彼は声を張って指示を下した。


「本部からの通達だ。今回の突入はここで中断する。直ちに生存者のみで撤退し、一旦体勢を立て直すんだ」


 誰もが息をのむのが分かった。

 たまらず、ハルは反論してしまう。


「撤退って……ちょっと待てよ、まだ帰還してないメンバーがいるんだろ? 置いてくっていうのかよ!」

「指揮官直々の命令だ。このまま疲弊した状態で再突入などすれば、全滅の可能性もあり得る。被害を最小限に食い止めるため、ひとまずは残存戦力のみでここから退くべきだ」


 これにはたまらず、リノアも食ってかかる。

 いつになく、眼鏡の奥の眼差しは真剣だ。


「私からもお言葉ですが、良い判断とは思い難いです。彼らがいかに精鋭部隊といえど、長期戦の備えをしているわけでもない。街の中に取り残され、生存する可能性は限りなく低いのでは?」


 女史の射るような視線にも、まるでゼノは怯まない。

 冷静な――否、冷徹な眼差しを向け、切り返した。


「おっしゃる通りです。ですが、彼らも一応精鋭集団です。非常事態に備えたノウハウは持ち合わせている。彼らが耐えている間に素早く体勢を立て直し、万全の状態で再突入すべきとの判断です」

「隊員の“頑張り”に頼るってこと? とても、冷静な大人が下す判断とは思い難いですわね」


 それはリノアという女性が、初めてあらわにした敵意だったのかもしれない。

 DEUS隊員達は何も言い返せず、ただ呆然としてそのやりとりを眺めていた。


 エリシオがハルの陰から、言い争う大人達を見つめている。

 思わずハルは、彼女の肩にそっと手を乗せた。


 ハルもまた、ゼノを睨みつける。

 しかし、どれだけ強烈な視線を叩きつけても、そんなものでこの隊長の心が揺らぐわけもない。


 それどころか、彼はもっと決定的な一言を一同に告げる。


「本来ならば我々も、隊員の救出を最優先事項とするところなのです。しかし、状況が変わりました。この街を紐解くための、大きな進展があったのです」

「進展、ね――よほど重要なことなんだろうな、それ。人命より優先すべきくらいだからな」


 ありったけの嫌味で応戦するハル。

 拳を握りしめ、ゼノの圧に負けないよう対峙した。


 隊長の眼差しが、静かにハルを捉える。

 黒人の隊長は、なぜか少し悲しげな瞳のまま、こう告げた。


「君の正体が分かったのだ。いや、正確には――君の過去が見つかった」


 えっ――と、情けない一言が漏れた。


 一同のまとっていた怒りの感情が、ふっと薄らぐ。

 ゼノに集まっていたはずの視線が、一斉に白い姿の男へと注がれる。


 いつしか、街に降り注いでいた雨は止んでいた。

 街と外との境目にいるからか、ここでは確かに大気が流動し、風となって一同の肌を撫でている。


 かつて街の中へとハルを誘ったそれが、なぜか今だけは真逆に吹いている。

 肉体に宿った熱が洗い落とされようとも、まるで心の奥底に静寂は戻ってこない。


 泥まみれになったハルの肉体の奥底で、今もなおどくどくと鼓動が荒ぶっている。


 呆然とし、前を見つめる記憶なき男。


 彼の背後にすがりついていた少女は、大きなエメラルドの瞳をかすかに潤ませていた。

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