態度
でも、そんな時間も終わる。
席替えで、俺はあいつと離れた。
でも、近くにまあまあ仲が良い男子がいたから良かった。後ろの席は、
それに比べて深津は、はっきり物事を言うし、空気を読むのが上手い。だから、話している分には深津と話している方が良い。
でも、反応という点で比べるとあいつの方が上だ。天然が入っているあいつは、話が通じないこともあるが、その分反応が面白かった。突っかかればのってくれるし、怒りっぽいけど思いっきり叩かれたり蹴られたりされたことはなかった。少しぐれていたけど、性根は優しかったのだ。
本当に、とても。
そこが、深津と決定的に違う。深津は、優しいのかもしれない。でも、そうだとしたら分かりにくすぎる。俺が何かしら失敗したら
俺は、人によって態度がかなり変わる。あいつには強気で、深津には弱気。そういう風に、変えている。
深津には強気になってもどうにもならないし、更に大変になるだけだ。正直に言ってしまえば、深津には強気になろうがならまいが、絶対に勝てない。
俺は男子の奴らとふざけたりするとき、やられ役を大体しているのだが、前に俺がやられてるのをあいつが見ていた時、嫌悪感丸だしの冷たい視線を感じたから、あいつの前で弱気になるのは止めた方が良いと悟った。
というか、あいつといるといじわるしたくなる。なんかそんな感じだ。
こう言っていると、深津がまるで悪い奴のように聞こえるかもしれないが、それもまた違う。深津は善人、というわけでもなければ、悪人というわけでもない。でも、正義感がとても強い。俺を叩いたり蹴ったりしているのは、所詮おふざけで、悪意があるわけではない。しかし、誰かが誰かに悪意をもって何かしたり、先生とかが大切な話をしているときに騒いでいたりすると、本気で怒った。その恐ろしさは今じゃクラス中が知っていて、女子にとっては正義の味方、男子にとってはアブナイ奴だ。
話が色々とずれてしまったが、とにかくあいつと俺は席が離れたことで、接点は委員会だけとなった。そして徐々に、関係が変わっていった。
それを、今から話していこうと思う。
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