第21話 心配
宣誓を終えた後も、僕らの日常は、変わらずだった。
たまには、軽いケンカもするけど、ちゃんとお互いの気持ちを伝えあい、落とし所に納める。
ケンカの原因は、大抵、僕がナナさんを甘やかし過ぎる事。
そんなつもりは無いのだけど、ナナさんは、過保護に感じるらしい。
そんな僕らに、初の試練が訪れる。
これから、5日間、離ればなれになるのだ。
と言っても、
ナナさんは、今もぷりぷり怒っている。
修行に行く事にではなく、僕が甘やかし過ぎたせいで、今迄は平気だったのに1人に成るのが寂しく不安だと言う。
そんなの僕を悦ばせるだけだと分かってるんだろうか?
いや、分かって無いんだろうな。
僕だって寂しいけど、こんなナナさんを見られるなら、それも悪くないと思う。
電話が鳴ったのは、
父の体調が思わしくなく、再入院したとの報せだった。
修行の合間に、見舞いに行く事を告げると、ナナさんも、今は急ぎのものはないから一緒に来るという。
父さんには悪いが、一緒に行く口実が出来た。
結局、僕たちは、離れられない運命なんだ。
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