第15話新たな仲間を求めて

オープンから三ヶ月


予想以上に盛況で忙しい。


俺は米と味噌汁を作るだけなので楽だけど、お客さんが止まらない。


朝オープン

仕事前に食べに来る人が殺到


仕事前の人たちの波が収まらないまま昼飯を食べに来る


夕方

少しだけ緩和される


仕事終わりの人達が殺到する。


これが毎日、連日連夜続いている。


ブラック企業もビックリするほど繁盛していると思う。


4人には申し訳ない…と謝ると


「全然!気にしないでいいよ!」


と返してくれるが申し訳ない気持ちでいっぱいだ。


更に…


「ちょっと!お尻触ってんじゃないわよ!」


このようにセクハラが日常茶飯事に行われている。


その子達全員俺の嫁だぞ!と言いたい。


店が回っていない原因はいろいろあるが人手が足りない。


一応募集をしてみたが店の忙しさを見て辞退される。


一体どうすれば良いのだろうか…


店が終わると二階の自宅にてぐったるとする。


「人が足りない…」


そうですねぇ…と皆が口ごもる。


あ!とクルルが突然何かを思いついた。


「そういえば…前に旅の途中で子供に凄く懐かれた場所ありましたよね?」


あーそんな町があったねぇ…


「その子達を雇うのはどうでしょうか?」


ん?10歳ぐらいじゃなかったっけ??


「そうですね…でも問題ないですよ。皆そのぐらいから働いてますから」


そうなのか…いや、この世界は前の世界とは違うんだったな…


そういう事ならありかな?


「むしろ喜ばれると思いますよ」


そうか…ならば早速子供達を勧誘しに行こう!


そうなるとちょっとやることがあるので出発は明後日かな…


「待ってください!私も一緒に行きます」


それは心強い…ってブーイング!?


「ずるいよ!私だって一緒に行きたい!」

「私も!!」

「私だって!!」


あー…そうだよね…ずっと働きっぱなしだもんね…


でも今回は子供に一番好かれてたクルルが適任かな。


3人には今度しっかりとお礼するから…ね?


何とかそれで納得してもらった。


往復で一ヶ月ほど店を空けてしまうのは申し訳ないけど今後の為だと割り切って欲しい。


今度3人には格別のお礼をしなければ…


「旦那様と二人きりで旅行♪」


楽しそうにしてるが旅行じゃないよ?


あの3人を煽るのは止めてください。

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