第12話いや、男だからね?

あれから一年ほど経過した。


俺は一番最初の街に戻ってきた。


「ここもすっかり久しぶりだね!」


そう語るのは妖精の風のリーダーであるエリーチェだ。


「まったく変わりないわね」


魔法使いのカティエ


「中は少しは変わってるんじゃないかしら?」


弓手のキアラ


「楽しみですね」


聖職のクルル


あれからいつ別れるのかと思ったら結局最後までずっと一緒だった。


何故だろうかと聞くと。


「面白そうだから。後、気にいったから」


と返ってきた。


そんな理由であれから5人でずっと旅をしてきた。


馬車に揺られながら俺は思う。


俺の意思は弱過ぎたと…


最初のうちは大丈夫だった…


一緒に寝るにつれて俺の我慢が限界に達した。


もちろん限界に達したからどうこうするわけじゃないんだけど…


とある宿屋にて


風呂がある高級な宿に泊まった。


風呂は予約制で入るシステムだったが其の日の客は俺達だけだった。


独占状態で風呂に入っていた。


一人で広い湯船に浸かっていると四人が何も付けずに裸で入ってきた。


「ななななななな…何…?」


特に言葉を発しない4人だったけど顔は赤く照れていたように見えた。


そのまま一緒に湯船に浸かり4人が一斉にカラダを預けてきた。


最初は我慢してたんだ…が…


己の性欲に負けてしまい一晩で4人と関係を持ってしまった…


その後彼女等は俺の事を旦那様と呼ぶようになった。


何故?と聞くと


「え?だって体の関係持っちゃったらもう夫婦だよね?まさか…遊びだったの?」


そんなこんなで彼女達は俺の婚約者となった。


まだ結婚をした訳じゃないのであくまで婚約者という立場だ。


「僕はアドリアーノさんの所に行くけどそっちはどうする?」


「私達はギルドに報告いってくるよ~」


という訳で一人アドリアーノさんの家へ


久々に来たけどデカイ家だ…


家にはすんなり入れてもらえた。


「久しぶりね。元気だった?」


「はい!おかげさまで!」


イセリナさんは1年経っても美人なままだった。


「もうすぐ帰ってくると思うけどその間に色々聞かせてもらえる?」


俺はこの1年で経験してきた事を話した。


「おう!リョータ!よく帰ってきたな!」


アドリアーノさんだ。


相変わらず元気はつらつな人だなぁ…


「お久しぶりです!」


「固い挨拶はいらねぇよ!それより倉の米の追加頼むわ!」


「おやすい御用で」


倉庫を米いっぱいにする。


「助かったぜ!んで旅はどうだったよ?」


「得られるものはありましたね。自分が何をするかも決めました」


「んで?何をするんだ?」


「飯屋を作ります!」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る