第8話自分…男ですから!
「あぁ?50万イェン?」
やっべ…高かったかな…?
「まぁそんなもんか」
「大丈夫なんですか…?僕は何も判らないから相手の思うままに契約しちゃった形になりますけど…」
「問題ねぇよ。俺一応国の騎士団で団長やってるんだぜ?給金もそれなりにって訳よ。あの倉庫もパンパンにしてもらったしな」
「はぁ…?」
一体いくら稼いでいるんだろう…
約束の3日後となり再びギルドを訪れる。
「あ、お待ちしておりましたよ」
受付嬢が再び対応をしてくれる。
「それでは奥へどうぞ」
部屋へ案内される。多分商談のスペースなんだろう。
「改めまして私は今回の依頼を担当させていただくウリエと申します。よろしくお願いします」
「依頼主のリョータです。よろしくお願いします」
「それでは早速なのですが選定した人を紹介しますね。全部で3組となります」
「以外と少ないですね…?」
「かなり絞りましたので。応募は50組ぐらいありましたね」
「そんなにですか!?」
「はい。それだけ護衛の依頼は実入りがいいんですよ。しかも護衛の依頼の中でも楽な部類になりますからね」
「そうなんですか?」
「安全な道で3ヶ月護衛するだけで32万イェンですからね。皆飛びついてきますよ」
相場が判らないけど結構な金額なんだな…
「ではそれぞれのパーティーの紹介になります。1組目は10等級のパーティーで{炎陣}といいます。4人組みでパーティー全員が接近戦を主体としているパーティーです。攻撃力は3組の中でもダントツとなります」
暑苦しそうだ…
「2組目が一人専門の人達が集まったパーティーですね。等級が平均で11です。一応強いことは強いのですが…一人で冒険者をしている人の集まりなので集団戦には向いていませんが個々の戦闘能力は高いです。こちらも同じく4人です」
「さっきの炎陣という所も高いって言ってませんでしたっけ?」
「パーティーとしての総合力なら1組目、個々の能力なら2組目となりますね」
なるほどね…
「3組目なのですが…前の二組に比べると力は及びません。ですがパーティーのバランスが良く最近力をつけてきているパーティーです。こちらも同じく4人組で妖精の加護という12等級のパーティーになります」
前の二組に比べるとインパクトは弱いな…
「そうですね。ですがここ最近の活躍っぷりは素晴らしいですね。依頼も丁寧にこなしてくれますし色々な依頼を引き受けているので人気がありますし、ギルドとしても助かっています。正直力は及ばないかなとも考えたのですがギルドマスター考えた結果最後の一組に追加となりました」
それって俺の護衛依頼で実験をしよう的な感じではないですか?
「そのような事はございませんよ?ただ3組目が選ばれ依頼が成功した場合このパーティーは等級が上がります」
いやぁ…俺には関係のない事なんですけど…
ひしひしと3組目を選んでくれっていう意思を感じる。
個人的には一組目にお願いしたいと考えていたんだけど…どうするべきかな…
「どの組でも依頼の達成は問題ないって人達ですよね?」
「モチロンです」
んー…正直料金が同じなら…一組目かな…やっぱ安全が大事だし。
「言うのを忘れていましたが一組目と二組目は全員男性ですが三組目は女性だけのパーティーです」
「是非3組目でお願いします!」
悲しいかな…俺も健全な男なのである!
「ありがとうございます。それでは書類をお持ちしますのでお待ち下さいませ」
その後色々な書類にサインをしてギルドを後にした。
死んでも責任取らないよ!でも持ち物はちゃんと届けるよ!って事だった。
そんな事がないように依頼を頼んだんだけど…大丈夫かな…?
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