第7話思ってたのと違う
「冒険者ギルドにいって護衛でも雇え」
旅に危険は付き物名ので腕に自信のない俺は護衛をつけるべきだと言われた。
「護衛といっても整備された道をいけばそこまで危険はないはずだ。まぁ高くても10等級程度までの護衛で問題ないだろ」
ランクシステムかな?
「馬車なんかはギルドで貸してくれるからな。そうだな…2,3ヶ月の護衛って事でいいんじゃねぇか?」
そんなアドバイスを受けギルドへと向う。
執事さんの道案内は完璧だった。
ギルド内はきっと世紀末のようなヒャッハーな人達で絡まれるんじゃないだろうか…
不安もあるがいざギルド内へ。
中は騒がしい状況だったが案の定というべきか、ガヤガヤと騒がしかったギルドが静かになる。
もちろん原因は俺。
視線を沢山受けながら受付っぽい所へ。
「いらっしゃいませ!新規のご登録ですか?」
笑顔が素敵なお姉さんだ。
「あー…違います。依頼をしたいんですが…」
「ご依頼ですね。初めてのようなので簡単に依頼の事について説明いたしますね。報酬についてになります。依頼のランクによって氏張っていただく報酬が決まります。
簡単な物なら報酬は安くなります。難しい依頼になれば報酬額が上がっていきます。例えばですが素材の確保依頼の場合、比較的簡単に集まる素材なら報酬も安くなりますが集めにくい素材ですと報酬額が上がります。
護衛などの依頼は目的地、等級によって報酬額が変わります」
「ご丁寧にどうもです。僕が依頼したいのは護衛ですね」
「護衛ですか…そうするとまずは目的地を教えていただけますか?」
「目的地はないんですよね…とにかく旅をして色々と見て廻りたいのですが僕は腕に覚えが無いので…比較的に安全な道を通って3ヶ月が目安ですかね」
「お帰りが3ヶ月後という事でしょうか?」
「いえ、3ヶ月間護衛をしてもらって期間が来たら終了という形にしたいのですが難しいですか?」
「そうですね…ギルドマスターに確認してみますのでお待ち下さい」
受付嬢は奥へと消えていった。
数分後に再び戻ってきた。結構早かったな。
「お待たせしました。問題は無いという事です。報酬などについては細かく調整をしないといけないですが」
良かった。報酬はいくらになるのか判らないけどとりあえず話しは進みそうだ。
「大体護衛の依頼ですと目的地を先に決めます。その目的地によって依頼を受けられる等級が決まりますなのでまずは目的地を選んでいただきたいのですが…今回は目的地がないのでここを省きたい所ではありますが一応の目的地を決めていただければと思います」
そう言って受付嬢は地図を広げた。
「3ヶ月となりますと場所を使って整備された安全ルートを通ると仮定すると大体この範囲までになりますね」
地図に指でぐるっと大きな丸を作る。
思ったよりは進める気がしたけど実際はそれより進まないと思った。
馬車での移動だ。馬の体力とか色々とあるだろう。
「あくまでギルドで出した結論ですので前後する可能性はありますが…」
「いや、問題ないですよ。そうなると比較的安全なルートをお願いしたいです」
「そうなりますと…ここから東のルートがよろしいかと。魔物が出てもランクの低い魔物が多いですから他の場所よりかは比較的に安全だと思われます」
「ならそのルートでいきましょう」
「判りました。このルートでしたら低い等級でも行けますので幅が広がりますね。そうなりますと報酬なのですが…ギルドへ支払っていただくのが50万イェンになりますね」
通貨の単位を初めて聞いた。英語読みのような通貨だな。
「まず3割りをギルドへの依頼料金としていただきます。次に3万イェンは馬車の貸し出し金額になります。もし馬が途中で駄目になってしまった場合同じ金額を上乗せします。この場合は3万イェンになります。ただ保険も一応ありますので加入することをお勧めいたします」
保険あるんだ…それはありがたいな…
「無理無茶な依頼ではないので問題ないとは思いますが一応加入をお勧めします。ちなみに保険料は5千イェンいただきます。これは依頼料金とは別になりますのでご注意くださいませ」
「判りました」
「残った金額が冒険者への依頼金額となります。少しお高いかもしれませんが護衛になりますと他の依頼に比べて難易度が上がりますのでこのぐらいの金額をいただきます」
「そこは納得しますが…冒険者の選定はどのように?」
「基本的には実績に基づいて応募してきた冒険者を査定いたします。護衛になるとある程度ギルドへの信用度がある冒険者でないと採用が出来ませんので…」
「というと?」
「例えば無条件にしてしまうと最初にこの依頼を受けた冒険者が最優先されます。其の場合ギルドに初めて登録した冒険者…一番低い等級の冒険者でも依頼を受けてしまうことが出来ます。そうするとその冒険者が依頼主を殺して強盗が起きる可能性があります」
「もしかして…過去にも事例が?」
「昔になりますが…」
恐ろしい…
「そういった事情もありますのでこちらとしては選定をさせていただきたいのですがよろしいですか?もしあれでしたら一緒に選定することも可能ですが」
「そうですね…それなら一緒に選定させていただきましょう。ある程度の絞込みはそちらで行ってくれるのですよね?」
「それはもちろんでございます。それでは3日後にギルドへお越し下さい。其の頃には選定も終わっておりますので」
一礼をしてギルドを後にする。
そういえばお金…いくらもらえるか聞いてなかったな…どうしよ…
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