用語【読み飛ばし可】
【
今僕たちが探索しているのは第一新界。
人界と繋がるゲートの存在する一島を始めとして、五つの島で形成されている。
第一新界の五つ目の島、五島のゲートを進むと次は第二新界で、第二新界も第一新界と同様に複数の島で形成されている。
現在、人族は第五新界まで到達しているけど、『おそらく第六新界が新界の果てだ』『まだまだ新界の果てには程遠いだろう』『新界に果ては無いのではないか』などと、人によって意見はバラバラで。第五新界より先のことは誰にもわかっていないのだろう。
それでも、僕もシードルの端くれとして、本当に新界の果てが存在するのなら自分の眼で見てみたい。
まぁ今はまだ、日々の生活と第一新界の攻略について考えるだけで精一杯だけど・・・。
第一新界から第五新界までの各新界は、それぞれ異なる特徴の島で形成されていて、先に進むほど島は大きく、形成する島の数も多くなっていくのだそうだ。
生息する魔物の種類は基本的に島の特徴に即していて、強さも先に進むほど強くなる。
第五新界ともなると、辺り一面を火の海にするような魔法を放つ魔物も生息していると、ヴェグルさんから聞いたことがある。
【ガレリア】とは、人界を守護し新界を開拓することを使命とし生業としてきたゲートを管理する人界の都市だ。
国家に属していない僕たち
ガレリアは魔石の換金やクエストの達成実績、各種能力の測定記録などからシードルがどのような実績を上げてきたかを独自の基準を元に算出して管理しており、シードル、特に駆け出しのシードルはその内容を加味したアドバイスを貰って今後の行動指針を決めることができる。
シードルの心得として、『先人の功績に恥じない行動を心掛けること』などが掲げられており、シードルの品位や先人の名誉を著しく汚したとガレリアが判断した者には制裁が課せられ、最悪の場合、討伐や捕縛のクエストが公布される。
というのも、五百年前の魔物襲来時に最前線で戦い、その後も二度と魔物による被害が起こらないようにとゲート周辺の防衛機能の構築や新界での魔物の討伐の為にこの地に残った正義感溢れる先人達によって築かれてきた歴史がガレリアにはあるからだと教わった。
まぁ、五百年の歳月や他国の人々の流入もあって、治安が悪いとされる地区もあるのが現状ではあるけど。
ガレリアは主にセクトに対する税と新界から
北東地区に重要施設が多く建ち並んでいることもあり、ザックやニコルのように古くからガレリアに住んでいたりガレリアにおいて重要な役割を担っている家系の多くが居住区の北側に家を持ち暮らしている。
西側は僕のようにガレリアに来て日が浅い者や都市外から出稼ぎに来ている者が仮住まいで暮らしている。
でも、だからといって治安が悪いかと言うとそんなこともなく。
隣接する南西地区が商工業の中心地なのもあって裕福な商人なども暮らしている為、自宅の近辺で怖い目に合ったことは一度か二度程度しかない。
【セクト】とは、新界の探索や人界の防衛を担うシードル個々人が助け合う為に結成し、ガレリアにおいて公式に認可・登録された集団のことであり、その特色は多岐に渡る。
率先して魔物との戦闘を熟して新界を突き進む探索系セクトを始めとして、他のセクトに専門スキルを持つシードルを派遣する派遣系や、知識や技術を教えて後進を育てる教育系のセクトなんかも存在する。
主に人界で研究や開発、販売などを行うセクトとしては、武具を扱う鍛治系に、回復薬などの薬品を扱う薬学系、魔法や魔石を扱う魔導系などがある。
他にも医療系、農林水産系、商業系、金融系、製紙系などなど。特色だけでも例を挙げればきりがない。
同じ特色を持つセクトでもその規模は大小様々で、所属するセクトによってはシードル個人の信用や第一印象なども大きく変わる為、シードルにとって有名セクトに所属することは一種のステータスとなる。
また、セクトに所属していないシードルには活動に幾つかの制約がある為、駆け出しのシードルにとっては、功績を集めてセクトに加入することが第一目標とも言える。
【
現在確認されている全ての魔物に魔石が存在することがわかっているけど、逆に、魔物以外には魔石が存在しないことから、魔石の存在が、魔物が魔物たる所以とされている。
また、魔石は魔物にとって生命維持装置のような役割を果たしており、どんな魔物でも砕かれれば絶命し、いずれ灰となる。
つまり、魔石は魔物の唯一無二の弱点でもある。
しかし、砕けば魔物を必ず絶命させられる代わりに、砕かれた魔石からは高濃度の濁った魔力が一瞬にして魔物の全身に循環してしまい。
魔物から採取できるはずの角や外皮といった素材も、魔物と同様に灰となってしまう。
従って、魔石や素材を換金することで生計を立てている僕たちには、魔物を倒して素材を採取した後、魔物が絶命したことで供給先が失われた魔力の光を頼りに、魔石を無疵で採取することが求められる。
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そうやって、魔力を用いて戦闘能力を強化することを、僕たちはそう呼んでいる。
身体強化によって、純粋な筋力よりも技や魔力を扱う質や技巧の方が近接戦闘の勝敗において重要となるので、
【
専門の
そして、一級の魔道具は、熟練の魔導技師ですら造るのに何年も掛かる上に、発動の負荷で数回の使用で壊れてしまう為、価格はゼロがこれでもかと言うほど並んでいて。
勿論そんな高価な物を簡単に手に入れられる訳もなく。
僕も一級の魔道具なんてまだお目にかかったことすらない。
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