第14話 ライト文学部、絶対的エース、カロヤカさん
「ルンルルン~。」
軽井沢花は16歳の女子高生。道を歩いていた。
「あ、1円玉が落ちている。」
すると彼女は、道端に1円玉が落ちているのに気付いた。
「交番に届けなくっちゃ。」
彼女は拾ったお金を交番に届ける。
「お巡りさん。落とし物です。」
「ありがとう。」
「今日も良いことをしたわ。ルンルルン~。」
良いことをした彼女のステップはカロヤカだった。
「ラッキー! お金が落ちている!」
悪者が道端にお金が落ちているのに気付いた。
「100円玉拾った! 拾ったお金は俺の物だ! ワッハッハー!」
悪者が拾ったお金を自分の財布に入れて盗んでしまう。
「こらー! 落とした人が困っているかもしれないじゃないか! 拾ったお金は交番に届けるんだ!」
正義者が悪者を注意する。
「知るか! そんなもの!」
悪者が正義者に逆ギレする。
「なら仕方がない! くらえ! 正義の鉄槌!」
正義者が力で悪者をねじ伏せよう殴りかかる。
「そんなもの効くか! 悪者パンチ!」
悪者は、暴力では正義者の何倍も強かった。
「ぎゃあ!? 正義が、正義が負けるのか!?」
しかし、悪者の方が強く、正義者が破れる。
「なになに? どうしたの?」
そこに軽井沢花が現れる。
「悪い人が拾ったお金を交番に届けないでネコババしようとしたの。それを止めようとした正義の人が悪い人に負けちゃったの。」
野次馬の第三者から彼女は話の経緯を聞く。
「なんですって!? なんて悪い奴なの! 許せない!」
彼女は、悪者の態度が許せなかった。
「やったー! 100円貰った! ギャハハハハー!」
悪者は落とし物の100円を自分の物にして、気分上々に歩き始めた。
「どうしよう? このままじゃ悪い人が去って行くわ。」
第三者は悪者が良い思いをするのが悔しかった。
「大丈夫よ! この世に悪の栄えたためしはないわ! きっと悪いことをした者には、天罰が下るのよ!」
「ギャア!? どうしてこんな所に電柱が!?」
まず悪者は、電信柱に当たります。
「よいしょ、よいしょ。」
悪者に電信柱をぶつける小人さん。
「ギャア!? 誰か助けてくれ!?」
次に悪者は、マンホールの蓋が空いていて落ちます。
「それ! マンホールの蓋よ、ズレろ!」
マンホールの蓋を開ける妖精さん。
「なんなんだ!? 今日は100円を拾ってラッキーなはず!? なぜ!? 電信柱にぶつかったり、マンホールに落ちなければいけないんだ!?」
さすがの悪者も自分の運勢に振り回されます。
「ギャア!? 車が突っ込んでくるだと!?」
最後に悪者は、自動車に引かれる。
「せ~の。それ!」
妖精さんと小人さんが自動車を悪者に突進させます。
「アワワワワワ。」
悪者は救急車に乗って病院に向かいます。
「良い子のみんなは、拾ったお金は交番に届けようね。良いことをすれば、自分にも良いことがあるのよ。ルンルルン~。」
今日の教訓である。悪いことをすれば、自分に悪いことが返ってくるのだ。
「カロヤカにお任せあれ。」
人は、妖精さんと小人さんと友達の彼女のことを、カロヤカさんと呼ぶ。
つづく。
「「良いことをすれば、自分にも良いことがあるのよ。」カロヤカさんの決めゼリフは、これで決まりだな。」
天は、カロヤカさんの決めゼリフを創作する。
「そうね。真ん中辺りの「この世に悪の栄えたためしはないわ! きっと悪いことをした者には、天罰が下るのよ!」もいいわね。」
麗は、意外に短い文章なのに決めゼリフが結構あるので、良い構想なのだろう。
「まさに、今までの「ライブ!? 軽い文芸部の話」は、カロヤカさんの作品の内容が決まるまでのつなぎのようですね。」
大蛇は、良い作風に変わったので、今までの伏線たくさんや、試行錯誤のオリジナルストーリーを全否定されたと感じる。
「自己否定。人間が自分が間違っていたと認めて方向転換することの難しさを受け入れましたね。人間的な成長です。ニコッ。」
笑は、精神的に大人になったか、長いものに巻かれて楽したいに変わったと思った。
「カロヤカにお任せあれ。私が主役になったからには、子供が見ても大丈夫な良い作品に仕上げて見せます。でも疑問が出てきました。クレヨンしんちゃ〇は、お尻を出したり、おちんちんで象さんをする子供向け番組だけど、お母さんやPTAから苦情はこないのかな? 普通は下品だからテレビ局も打ち切りにすると思いたいんだけど。続いているということは視聴率があるから、苦情があってもやめれないって、大人の事情なのかな。スポンサーのご意向なのかな。」
カロヤカさんは、番組の編成会議に興味を示す。
「ま、負けた。私のテンプレート型の完全なる敗北だわ。私の場合は、起承転結の起しか、毎回オリジナルが思いつかなかった。いや、掴みが長いんだ。説明が長いんだ。それでも良いと言えばいいんだろうけど、毎回、書くとなると作者は人間なので大まかなことを毎回、考えて書くのは疲れる。その辺でカロヤカさんの物語は、短いのに約90パーセントの一般大衆に理解してもらえる。」
苺は、自らの負けを認めた。
「みなさん! 今日の和菓子は、甘くて冷たいかき氷ですよ! もちろんお茶もありますよ! エヘッ。」
「コンコン。」
本物の幽霊おみっちゃんとコンコンは、カロヤカさんの新作の創作が始まっても、我が道を突き進む。
「カロヤカさんのモットは、一日一善。これでは普通だ。一日全善も、常に良いことをする。カロヤカさんは、一心不乱だ。一日百善だと、カロヤカさんは、一日百善。カロヤカさんは、一日百回良いことが出来る。良いことを貯めることが出来るのか、それとも百回良いことをすると、悪いカロヤカさんが出てくるとか、良いことをすると良いことポイントが貯まり、良いことゲージが貯まるとより強い必殺技が打てるとかな。あ、私は食べたら帰るからね。」
幽子は、新たなカロヤカさんの展開を創作する。
「さあ! 創作スタート!」
「カロヤカさんは、妖精使いと小人使いにしよう。ということで、カロヤカさんの扱う妖精さんと小人さんを創作しよう。」
「悪者に電信柱をぶつける小人さん。」
「マンホールの蓋を開ける妖精さん。」
「そうか! カロヤカさんは、妖精さんと小人さんの友達の、政令使いだったんだ!」
「ようやく、カロヤカさんの正体が分かったな。」
「これで安心して眠れるぞ。ヒーハー!」
「難しくなるから、ポイント制や、良いことゲージは放置しておこう。」
「子供向けに、難しい、ややこしい、分かりにくい、伏線はダメである。」
「カロヤカさん1を投稿してみよう。」
カロヤカにお任せあれ。
つづく。
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