第5話 野球4 忍者と練習試合!?
「ライト文芸野球部!? 私がいない間に、どうして野球をすることになっているのよ!? 面白そうね。なら私は真ん中で審判をするから、睦月ちゃんたち忍者チームと練習試合をしましょうよ!」
奏は、公務のペルーのマチュピチュから帰ってきた。
「奏、審判だけはやめた方がいいわよ。」
麗は、奏の身の危険を心配する。
「そうだ!? ロイヤルは、我が野球部のサブエースなんだから!? 審判だけはやめてくれ!? 部長命令だ!?」
天は、貴重なサブエースを失う訳にはいかなかった。
「仕方ありませんよ。ロイヤルはカロヤカさんの投げたボールを見ていないんですから。」
大蛇は、奏に同情する。
「ロイヤルには、自分でどちらにつくか決めてもらいましょう。ニコッ。」
笑は、奏の自主性にかけてみる。
「認めましょう! ライト文芸野球部と、忍者チームの対戦を!」
苺は、顧問として練習試合を取り仕切る。
「何人たりとも、私の夢を阻むことはできない!」
カロヤカさんは、対抗心に火がついて燃えていた。
「みなさん! 今日の和菓子は、甘くて美味しいシロクマアイスですよ! もちろんお茶もありますよ! エヘッ。」
「コンコン。」
本物の幽霊おみっちゃんとコンコンは、いつでもマイペースだった。
「対戦相手が忍者? もう無茶苦茶ね。そろそろ野球編をやめて、一度落ち着いた方がいいんじゃないかしら? あ、私は食べたら帰るからね。」
幽子は、帰宅部で部活動に情熱はないので、一人冷静だった。
「さあ! 創作スタート!」
「それでは忍者チームと試合を行う。絶対に勝って、私をライト文芸甲子園に連れて行きなさい!」
「おいおい!? 教師を甲子園に連れて行くのが、ライト文芸甲子園かよ!?」
「深く考えるのはやめましょう。前に進まなくなる。」
「プレイボール!」
審判の奏の合図で試合が始まる。
「悪いが勝たせてもらうでござる。ニンニン。」
先攻の忍者チーム、1番1月睦月。
「奏ちゃん、とりあえず、ここから離れようか?」
「どうして?」
キャッチャーの本物の幽霊おみっちゃんが審判の奏をどかせる。
「いくぞ! 私の夢は絶対に打たれない!」
ピッチャー、カロヤカさん第1球を投げました。
「え?」
睦月には光の閃光にしか見えなかった。
「ドカーン!!!!!」
カロヤカさんの投げたボールは、バックネット裏の壁に湯気を出しながらめり込んだ。
「な、な、な!?」
「奏ちゃん、判定は?」
「え? ああ!? ストライク!」
奏は、もう少しで自分は死ぬ所だと唾を飲んだ。
「何でござるか!? あんなボールは、手裏剣を投げているみたいに危険でござる!?」
睦月は、カロヤカさんの危険さを肌身で味わった。
「苺先生。」
「どうしたの、奏さん。」
「私、ライト文芸野球部を選びます。よろしくお願いします。」
身の危険を感じた奏は、審判を投げ捨てて、ライト文芸野球部に入部した。
「姫!? 奏姫様!? 睦月を見捨てるのですか!?」
「ごめんなさい。睦月ちゃん。私は皇族なので、ボールが当たって死ぬ訳にはいかないのよ。」
「ひ、姫!?」
奏と睦月はチームを別にした。
「それでも我が旧暦家は由緒正しき忍者の家柄! 何が何でも、この戦いに勝って見せる! こい! カロヤカさん! 化け物退治はお手の物でござる!」
「誰が化け物だ! 打てるものなら打ってみろ!」
カロヤカさんは第2球を投げた。
「旧暦忍法! ホームラン打ち!」
睦月は忍法でカロヤカさんの光の球を打ち返そうとする。
「ぬぬぬんうぬぬぬぬぬぬぬぬぬんう!?」
パキーン! 睦月の忍刀がボールの勢いに負けて折れた。
「ストライク! ツー!」
「どんなもんだい! 私の邪魔をする者は蹴散らすだけだ!」
カロヤカさんのボールはホームベース上を通り、カウントは2ストライクになった。
「バカな!? 忍刀が折れるなんて!? カロヤカさんのボールは化け物か!?」
睦月は、カロヤカさんのボールの威力に恐怖した。
「あと一球で私の勝ちだ! いざ! 尋常に勝負!」
カロヤカさんは投球のセットポジションに入ろうとする。
「タイム!」
睦月はタイムを要求する。
「なんだ? 命乞いか?」
「ちょっと待つでござる。私は奏姫様にお仕えする旧暦家の由緒正しき忍者。ということは、姫がライト文芸野球部に入部したということは、私もライト文芸野球部に入部するでござる。」
「要するに、カロヤカさんの死の魔球にビビったのね。」
「そうでござる。ニンニン。」
忍者の睦月は、ライト文芸野球部に入部した。
「良かったわね。睦月ちゃん。」
「はい。睦月は奏姫様と、いつも一緒でござる。」
奏と睦月は、同じチームになり喜んだ。
「ところで、この試合はどうするんだ?」
「吸収合併ということでいいんじゃないか?」
「ていうか、忍者が登場しても忍法を使う前に試合が終わったんだが?」
「旧暦分身の術で、如月や弥生という他の分身忍者も出ていないんだが?」
「1話2000字位だと、内容は1シーンを描けば足りちゃうのよね。」
「ということはライト文芸野球部は、1話2000字1シーン物語ということか。」
「納得した所で、一旦ライト文芸野球部を置いといて、ライト文芸異世界ファンタジーを書いてこよう。何かが生まれるかもしれない。」
「本当に適当で成り立っているのが、ライト文芸だね。」
カロヤカにお任せあれ。
つづく。
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