第2話 出立
「来てもらうわ。なんとしても」
カヤの持ったナイフはデジを睨んで離さなかった。しかしデジは微動だにせず、
ナイフを持ったカヤにこう言った。
「・・・なら、行こうか。」
「あら、話が早いのね。」
デジは今までの経験からここは穏便に済ませたほうがいいと思った。また、このような輩は何も知らないことが多い事も分かっていた。しかし、もし万が一あの場所に行きたいなどと言うのなら。という事を考えもしたが、ありえない事だと思ったので考えるのをやめた。
「どこへ行きたいんだい?」
デジがそう聞くとカヤは待ってましたかとでも言うようにこう答えた。
「ジエクド。黄金の国、ジエクド。」
そうカヤは言うと、瞬間デジの顔が真っ青に染まった。そして急に立ち上がると信じられないスピードで旅の支度を始めた。
「すぐに、アハバとか言うガキを起こせ!出発するぞ!」
まだ太陽が顔を出して間もない霧が掛かった朝に、デジと、カヤ、そしてアハバは黄金の国ジエクドに向かって出発した。
ソラノ たいやき @taiyaki05
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。ソラノの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます