レイラ・ファラーシャ


※このページでは、所謂ネタバレの要素が多分に含まれています。

 まだ本編をご覧になられていない読者様は、どうかご注意ください。


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【キャラクター紹介】

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■レイラ


初登場話:第19話


【本名】

レイラ(Leila)


【偽名使用時】

ローザ・コッフェンベルク(Rosa Koffenberg)


【改名後】

レイラ・ファラーシャ(Leila Farasha)


【愛称】

特になし、レイちゃん(ディートリンデのみ)


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【年齢】

16歳


【出身】

マタール王国 アル・ラフィージャ下層区


【身分】

流民(同国における身分の最下層区分『三等国民』に相当)


【髪色と髪型】

空色のようなグラデーションがある長い髪

髪型はストレートロングヘア


【瞳の色】

左が黄水晶シトリン、右が水宝玉アクアマリンの煌きを示す虹彩異色オッドアイ


【身長と体重】※現実世界の単位に換算

155 (cm)、39(kg)


【使用武器】

実家から持参した弓、メルセデスが作成した特別な弓(終盤)


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【特技】

裁縫(基礎を母親から教わった)

弓術(我流、後にメルセデスたちとの修練で大幅に強化される)

治癒術(四肢などの再生、病や毒の無効化は不可)

魔導(後日談にて披露、メルセデスたちから教えを受けた)

武術(後日談にて披露、リーゼロッテから教わった)


【趣味】

裁縫、服飾の創作、布素材や裁縫具のお店を見て回ること


【好きなもの】

煌びやかなお洋服や小物類

気心の知れた仲間(メルセデスたち)との団欒

自分の存在(半妖)に理解を示してくれる人たち


【苦手なもの】

砂塵、下層区の風景、面識のない人間


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【概要】


マタール王国の首都、アル・ラフィージャの下層区スラムにある貧民街出身。


妖魔の父と人間の母との間に生まれた半妖セーミスで、幼い頃から周辺に散在する遺跡群で見られる古代遺構の残骸などを売って日銭を稼ぐという、極めて貧しい暮らしを余儀なくされていた。


多少の時間なら滞空が可能な翼を有していたため、普通の人間では到達できない場所まで入り込むことができ、また近所の住民から弓術による狩りの手法を教わったことで、手製の弓矢で獲物を狩るといった生き延びるためのすべも学んでいった。


文字の読み書きや裁縫といった技術は、妖魔との密通がもとで国を追われた母、サラから教わったもので、元々良家の息女であり教養のあった彼女からは、その他にも様々な知識を得ている。


服飾に強い興味を持ったのは、時折上層区で行われる祝祭を密かに眺めていた際に、煌びやかな装いに身を包んで舞い踊る女性たちの姿に心底惹かれ、自分もいつかあんな豪華な衣装を纏ってみたいとよく空想していたことに端を発している。


また、妖魔の血に由来したと思われる異能として、人並み外れた五感があるほか、非常に高い治癒術の資質を備えており、動脈の損傷を伴う刺傷や骨折といった致命的な怪我でさえも、たちどころに快癒させてしまうほどの奇跡的な力を持つ。


十六歳の時に母が重い病に倒れ、長期不在である父に代わって献身的に介護したが、病に効験を示すと思われる薬品代を稼ぐために、高い報酬を得られるという職業斡旋を受け、面接を受けるべく指定された場所に赴くが、悪しき人間の企てによって拉致されることとなり、囚われの身となる。


そんな中、彼女に救いの手を差し伸べたのが、メルセデスだった。



【使用武器について】


日々の食糧にも事欠いていたレイラは、流民として漂泊していた元狩人の人間から、弓矢の作り方と獲物を仕留める方法を学び、手製の木弓を扱うようになった。


母から裁縫を教わり、また日ごと遺跡群で残骸の発掘をしていた彼女は手先が器用であったため、すぐにそれらの技術を身に付け、さらに生来の極めて優れた五感も手伝って、空を往く鳥から運河を泳ぐ魚までを獲ることが出来るようになった。


それは半妖でありながら攻撃手段に活かせる異能を持たなかったレイラにとって、己の身を守る唯一の手段ともなった(後に基礎的な魔導と武術も習得)。


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■レイラに纏わる対人関係



【母親との関係】


母であるサラは、かつてダースガルド公国において金銭で伯爵位を得た良家の息女であったが、妖魔である父との逢瀬が発覚したことで背神罪に問われ、最終的にマタール王国の首都、アル・ラフィージャの下層区に流れ着いたという話を、レイラに物心がついた頃に包み隠さず伝えている。


母は慈愛に満ちた人物で、レイラもそんな母からの寵愛を一身に受けて育ち、彼女は下層区の生活では到底得られないような深い教養に加え、生きるために必要な種々の知識を与えてくれた母のことを心から尊敬していた。


妖魔である父が長く不在だったことで、レイラは母と居る時間が非常に長く、いつかは良い暮らしをさせてあげたいと考えていたが、その夢が叶うことはなかった。



【父親との関係】


父は妖魔であり、人間の姿を装う妖術に極めて長けていたため、マタール王国の商人を騙っては他国で現地の人間を巻き込んだ詐欺行為を働き、ごく稀にレイラたちのもとに帰省した際、そうして不当に得た金銭の一部を使って彼女たちに豪華な料理を振る舞ったり、家屋の修繕を行ったりといった行為を繰り返していたという。


レイラが後にその事実を知るまで、彼の存在は人間に偽装してまで出稼ぎに勤しんでくれている立派な父親でしかなく、たまにしか会えない彼が自分のことを忘れないようにと、運河の近くで集めた貝殻の腕輪を贈ったこともあった。


全ての事実が明らかになったあとも、父が自分の送った腕輪を大事に保管していたことを知り、彼が最期を迎えた地に自ら趣いて、心からの祈りを捧げている。


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【メルセデスと出会うまでの詳細な来歴】※ネタバレ注意


◆誕生~治癒術の才能が目覚めるまで


レイラは、マタール王国の首都アル・ラフィージャの下層区において、妖魔の父と人間の母の血をそれぞれ受け継いだ半妖として生まれた。


その外見はほぼ人間と変わらなかったものの、左右の瞳の色が異なる点と、背中に大きな翼が生えているところが極めて特徴的であった。


妖魔である父は、人間の姿に偽装した状態で行商人として諸外国へと出稼ぎに向かい、レイラが幼い頃から会う機会は年に数えるほどしかなかったが、ごくたまに家に戻ってきては彼女たちに豪勢な料理など、常の貧しい暮らしからはかけはなれた贅沢をさせてもらえる日があり、レイラは父に会える日をいつも楽しみにしていた。


レイラの母サラは、もともとダースガルド公国において良家の息女として生まれ育っていたため、実に数多くの知識と教養とを兼ね備えており、レイラはそんな彼女から文字の読み書きや立ち振る舞いに加え、簡単な料理や裁縫など生きる上で役立つ様々な術を教わっていった。


しかし流民という性質上、就ける職業は限られており、母親が得られる収入も微々たるもので、そこに父親からの臨時収入が加わっても日々の生活は極めて貧しく、幼いレイラも周辺に散在する遺跡群から古代遺構の残骸を採掘し、それを売って日銭を稼ぐという生活を送っていた。


ある日、新たに発見された洞窟内遺跡の情報を得た彼女は、友人であったセドナという少女と共に同遺跡へと赴き、希少な物品を求めて大人の身体では入り込めない深部にまで入り込むが、同行していたセレナが遺跡内の老朽化していた足場の崩壊に巻き込まれて高所から転落し、骨折と思しき大怪我を負ってしまうことになった。


翼があったことで反射的に難を逃れたレイラは、刻々と衰弱していくセドナの姿を見てどうしても自分が何とかしなければならないと考えた時、突如として治癒術の才能に目覚め、大怪我を負ったセドナを間もなく全快させた。


レイラの特異な能力を知った彼女の母は、レイラに対してその力が神様からの授かりものであると称えると同時に、本当に必要な時以外はみだりに使ったりせず、またあまり多くの人間に知られないよう努めるべきであるとの注意を促した。


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◆突然の拉致~メルセデスとの出会いまで


レイラ自身は母の注意をしっかりと守って、自分の特殊な力のことを周囲に伏せていたものの、彼女から命を救われたセドナによって下層区の住人たちに知れ渡ることとなり、いつしか彼女の家には遺跡での発掘作業中に負傷した人間などが運ばれるような事態になった。


その後レイラは、運ばれてきた負傷者に治療代を請求するようなことはせず、また自分の余力の範囲で治療を行うことだけを条件に、自らの才能を行使して多くの人々を助けることとなった。


しかしレイラが成長した頃、最愛の母が悪気による病を患い、床に臥せってしまうことになり、治癒術では諸症状を抑えることさえも出来ず、どうしても高価な薬品が必要になった。


そんな中、上層区に実入りの良い仕事があるという話を聞きつけたレイラは、能力があれば身分を問わずして採用される可能性があるとのことで、わらにもすがる想いでその採用試験が行われる場所へ向かうという駱駝車らくだしゃに乗ったが、それは人身売買を生業とする人間たちの罠であり、レイラは不運にもそのまま拉致されてしまった。


レイラは、何処かへと輸送される途中に隙を見て脱走を図るも失敗し、二度と逃走できないようにと背中の翼を切り取られ、地下施設の牢へと囚われてしまう。


もはや母親と会うことは叶わないだろうと、牢中で絶望に打ちひしがれるレイラだったが、そんな彼女の目の前に現れて救いの手を差し伸べたのが、当時ザールシュテットで発生していた連続失踪事件を追う、メルセデスだった。


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