第49話 ドクターペッパー イズ ベスト

数年前・・・


僕は、SEC(米国証券取引委員会)に提出する20−Fという、日本の「有価証券報告書」にあたる書類を作成する業務に就いていました。


アメリカの公的機関に提出する書類なので、当然すべて英語。


なので、米国の法律事務所と頻繁にやり取りをしていました。


米系の法律事務所などでミーティングをすると、かならずテーブルの中央にチョコやらクッキーやらミネラルウォーターやらコーラやらが山のように積まれています。


食べたい人、飲みたい人はそこから自由に取って飲み食いすればいいわけで、「お茶出し」という行為がなく、ある意味非常に合理的です。


あるとき、僕は置いてあるコーラに満足できず、一番下っ端と思われるサムというガイジンに、「ドクターペッパーはないのか?」と聞きました。笑


するとサムは、バックヤードに僕を連れていってくれました。バックヤードには巨大な冷蔵庫が置いてあり、開けるとそこにはドクペの缶がずらっと並んでいました。



サムもドクターペッパー派だったらしく、「ニホンジンはドクターペッパーが嫌いな人が多いから会議の席上には出さないのだ」と言っていました。


「でも、ドクターペッパーがベストだよね」と言うとサムは大きく頷き、「Dr.Pepper is Best !」と盛り上がりました。



ミーティングの席上で、出されているものとは別のものを要求する僕も僕だとは思いましたが、ドクペが常備されているその事務所もその事務所です。




という訳で、今回は「やっぱドクペだろ!」というお話でした。笑

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