第29話 13÷4

昨日は決算の打ち上げ会がありました。


じつはまだ決算は終わっていなくて、他の担当の人々は毎日遅くまで数字と格闘しているのですが、なぜかうちの担当だけ早々に打ち上げを開催してしまいました。



場所は赤坂のしゃぶしゃぶ。食べ放題飲み放題と聞いて、新人のシマ君は「血がたぎりますぅーー」なんてはしゃいでいます。



6時にバッサリと仕事を切り上げ、皆でお店に向かいました。



僕はなんだか「大食いチーム」に入れられてしまい、シュレックの小林さん、新人のシマ君、巨漢のカワノ君と4人で鍋を囲みました。


僕以外の3人は皆身体が大きい人達ばかりです。3人は肉の登場を待ちわびて、目が爛々と輝いています。喰う気満々です。



「お待たせいたいましたー」とお肉が運ばれてくるやいなや、シマ君が店員さんに叫びました。




「お肉、2皿追加お願いします!!」


 (おいおい、食う前から追加かよ・・・)




鍋はまだ火が入ったばかりで温まっていませんでしたが、僕達の鍋だけ




即、肉投入!




投入されるやいなや、まだ赤いうちから早々にお肉を引き上げ、最初の一口をもう頬張っています。




で、また即、肉投入!




えーい面倒だ。全部入れちゃえ!




とふた口目にして、皿のお肉は全て鍋の中へ!




その後も喰う喰う!



肉! 肉!! 肉!!! です。



野菜の皿は出された時のまんまひとかけらも投入されず、




とにかく肉!!!




7皿を追加オーダーした時点で、ようやくカワノ君が、




「・・・野菜も入れましょうか?」




と気がつきました。(遅すぎ・・・)



が、



シュレックの小林さんが




「野菜は生で食え!」




と一言で片付けてしまい、野菜は投入されず。




ほかの人達の鍋は野菜もお肉もバランス良く入っていて、とても美味しそうなのですが


うちのチームのだけはお肉のアクがもうもうと沸きあがっており



鍋の中はまるで 




 「地獄絵図」




ヤローばかりなので誰もアクをすくうなど、気の回る人はいません。



なおも次々と投入され、次々と追加される肉!




結局4人で13皿食べました。


明らかに 「喰いすぎ」 です。




持ってきても持ってきてもなくなっているお肉に店員さんはあきれ顔。


最後にようやく小林さんが、



「しょうがねえ、野菜も食うか」



と呟き、最後の最後になって野菜が鍋へ投入されました。


が、小林さんはひとくち食べただけで



「おれはもういいや」



と言い出し、残った野菜は新人のシマ君が片付けることに。



シマ君もシマ君で




「いやぁ なんか学生に戻ったみたいっす」




と感無量のコメントをしつつ結局全部食べてしまいました。









(当然ですが、けさからずっと胃がもたれています・・・)








という訳できょうは そんなに食うなよ のお話しでした。

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