第25話 合理性のない人間

暑くなってきたので、そろそろと思い、キャンデルーを暖色系から寒色系に変える。




このキャンデルー、2年ほど前からうちにあるのだが、




これといって用途は、ない。




形もなんなのか、よくわからない。




ぼんやりと明るい程度なので、読書灯にも向かない。




こういうへんなものは、普段はあまり買わないのだが、なぜかこれには一目惚れし、即買いした。



以来、これが部屋にあるとなんとなく心地が良い。



充電式で、持ち運び自由、本体が熱くなることもない と機能的には申し分ない。


が、いかんせん合理的ではない。





ふと、



僕は、合理的というものに、あまり向いてないらしい



ということに気付く。





考えてみれば、家が2箇所に分かれているのも、あまり合理的ではない。


行ったり来たりで結構大変である。



いま乗っているロードスターというクルマも、あまり合理的ではない。


荷物が多い場合用に、結局もう一台、クルマを所有するはめになっている。



キャンデルーもいまの家もロードスターもそうであるが、それ自体は、形も機能もシンプルである。



シンプルであるが、よくよく考えると、それそのものが大いにムダという矛盾を孕んだ構造になっている。




シンプルなものを集めた結果、






シンプルじゃない暮らしが出来上がっている!






なので、そのあたりはファジーなまま放置してある。





合理的ということに、向いていないのだから仕方ない。



仕方ない・・・。

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