第17話 累々とした屍の上で
これまで斬り捨ててきたものや
これまで失ってきたものの
累々とした屍の上で
きょうもぼくはいきている
斬らなければよかったか
失ってはいけなかったか
そんな後悔や情念は
吹きすさぶ風のように
いつもぼくの心を揺さぶる
斬らなければ
失わなければ
そんな思いは、答えは
吹きすさぶ風の中に
消えてゆく
これまで斬り捨ててきたものや
これまで失ってきたものの
累々とした屍の上で
きょうもぼくはいきている
累々とした屍の上で
きょうも風に吹かれている
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