天真爛漫な女の子の過去
私には両親がいない。いや、厳密に言うと遺伝子上の両親は存在するのだが私はそれが誰か知らない。
物心着いたときには私はシセツにいた。「ジドウホゴシセツ」という名前らしい。
シセツの人達はとても優しく、良くしてくれたがどこか息苦しかった。とは言え、シセツの人達のおかげで学校にも通えているので感謝している節はある。
でも、どこかで「人とは違う」と感じてしまう時がある。
例えば、街角で子連れの夫婦を見かけた時
例えば、授業参観で両親が見に来てる友達を見かけた時
例えば、友達の家に遊びに行って友達の親と話した時
数えだしたらキリがないけどまあ、そんな感じ。
でも、人は自分とは違う人を排斥したがるもので、小中学校の時はイジメ、嫌がらせなどは日常茶飯事だった。
それも、もう慣れた。
だんだんと一人でいることの方が多くなった。
自由が欲しいなんて大袈裟に言うつもりもないが、人と同じような環境に憧れることも多かった。
それでも諦めるしか無かった。
だって、私は他の人とは違う。
でと、イジメられるのはおかしい。
声を大にして言っていたこともあったが、それももうやめた。
変わらない人には何を言っても無駄だとわかった。
だから、何も言わない。じっとしていれば何もされない。
嫌がらせも悪口も陰口も私にとっては友達…
こんな私だから何も無い。
家族を友人も居場所も…
ただそれだけ。
これが私の話。
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