第18話 おじさん、勇者、魔王さま…… (18)


 とにかく、今俺の頭の中で、何か、良い妙案がないかと?


 俺が無い頭を使いクルクルと思案をしていると──。


「い、いや、今はそんな事はどうでもいいのです! 魔王! それよりも? 私達は自分達の世界に帰れるのですか?」


 日本ここが異世界だと分かると、今度は勇者さんまで困惑……。慌てふためき始め。今度は自分達が、自身の世界に帰れるのか? と、魔王さんに訊ねたのだよ。


「……ん? まあ、この日本異世界に、二人してきたのだから、帰れない事はない」


 魔王さんは勇者さんに、ここまでの言葉を告げたところで、話しを止め──。


 勇者さんから、俺へと視線を変えてきた。


 それも俺を見詰め甘えながら、また口を開いた。


 こんな感じでね。


「以前儂はこの世界に遊びにきて、帰還もした事があるから大丈夫じゃ、帰れない事はない……」


「そ、そうなのですか? ま、魔王……? じゃ私達は自分達の世界帰れるのですね?」


「あああ、心配しなくても帰れるぞ、勇者エヴァよ……」


「そ、そうですか、魔王……。じゃ、今から直ぐに我が世界に帰還をしましょう……。特に私達は異世界人でもあるので、いつまでもこの世界に留まっていると。何かしら、トラブルが起きてしまっては、本当に大変な事になるので、自分達の世界にとっとと、帰還をしましょう、魔王……」







 


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