第2話 七月二十七日
今日も今日とて、大したことはなかった。昨日のように、130分休憩なしの授業を受けることもなかった。起きて、勉強して、ご飯を食べて、勉強。明日は模試である。台風で、延期か中止になってくれれば、と思ったが、台風はどうやらしがない高校3年生の要求に答える気はないらしい。温帯低気圧になってしまった。
僕は今疲弊している。疲弊しきっている。勉強したい、勉強しなきゃという思いと、今すぐカメラ片手に旅に出たいという思いが何度も何度も、頭の中で激突し、一進一退の攻防を続けている。
義務感に駆られてやる勉強など、意味はない。勉強したいと、興味が湧いたと実感した上で始めなければ、ただの作業だ。例えば、数学の問題集を、「これ宿題だから来週までにやっておいてね」と言われて解くのと、「自分の苦手な分野を克服しよう、そのためにこの問題集をやり切るんだ」と自分から思って解くのとでは、圧倒的にやる気も、成果も違う。そういうものが大事だ。
実際、模試の結果にそれが表れている。やる気があって、いつも自主的に勉強している人は、学校のテストの結果がどうであれ、模試で好成績を残している。逆に、塾などに通って半ば勉強「させられて」いる人は、学校のテストが良くとも、模試でそれほどの成績ではないことがままある。というかほとんどそうだ。
「やる気が足らんからダメなんだ」と前時代的な事を言うつもりは無いが、こと勉強に関しては、やろうと思ってやらなければ本当に結果が伴わない。勉強のやり方について論じるのはその次である。
と、ここまで書いて、夜型の僕もようやく、本気で勉強しようかなと思い始めてきたので、今日はこのあたりで筆を置くことにする。
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