無名日記

@irving2984

第1話 七月二十六日

 日記を始めることにした。つれづれなるままに書きつくる日記だ。

まぁ何だ、別に何も理由がないわけじゃない。三つある。

 一つには、太宰治の「正義と微笑」を読んだことがある。これが最も大きい理由である。あんな高校生など、現代の世の中探してもいないと思った。シビれた。

 二つ目、それは受験勉強の反動である。僕は疲れている。

朝の八時半から、午後四時まで5科目の夏期講習を学校で受けている。それに加え、家に帰ってからも勉強。夏休みどころか特別労働と言いたい。

 三つ目、僕が今執筆中である「菟玖波草紙」の新しい話を書くため、なにか刺激を得られれば、と思ったことである。「エッセイとタグにつけているなら、もっと面白くても....」とコメントを頂き、言われた当初は、確かにな、硬すぎるよな、と思ったが、最近になって、いや、カクヨムのタグではエッセイ・ノンフィクションとなっていて、僕はそのノンフィクションの方を意識してタグ付けしたし、何なら内容などエッセイの欠片もないぞ、と考え直した。

 これを書くきっかけとなった「正義と微笑」と同じく、区切りの良くない日から日記を始めてしまった。意識していなかったが、そうして共通点があることが、これを書くやる気となった。

 最初の段落に書いたとおり、することもないときにサックリ書いてしまうようにするつもりなので、面白くはないかも知れない。しかし、受験戦争が終わるまでの約半年、お付き合いいただければと思う。

 必ずや、駆け抜けた青春の煌めきを見せることができるであろうから。

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