2部
S10.1 鳥江結の神秘の出会い 6月21日
――朱鷺森市 アンティークショップ「稗の銀時計」鳥江結:私室――
▶鳥江結は異常に気づいた。調子が悪く、本来の力が出ないということではない。
それは朱鷺森に住んでいる夜叉が須らく起きている現象で、対処法もない為諦めたからだ。異常とは、自分の鞄から確実に鼻を刺す強烈な臭いが、湯気と共に立ち昇ってきていることだった
結「んー?何か変なの入れてたかなぁ?」
▶鞄の中身をひっくり返して叩いたりしてみます
???「フンッ!フッ!?ぉぐわぁー!?」
結「おー、何か出てきた」
▶鞄の中から大の字に広がって床に落ちたソレは頭を振りながらゆっくりと立ち上がります
???「あいたたー、おやぁ??気付かれてしまったようだねぇ、目が覚めたのに真っ暗闇でね!不安だからスクワットをしていたのさぁw」
結「そういえばランプ切らしてるんだった。だから暗かったんだねー」
??? 「それにしてもこの状況はなにかなぁ??どうやらキミがとびきり背の高いスーパーレディというわけではないよねぇ??だとすれば、そう!正解だ!私が縮んだんだ、あっはー参ったねぇw」
結「――――けどこんなの商品にあったかなぁ」
???「ハーッハッハ!それならあの狭い空間ももう少し快適だったかもしれないねぇwところでここはどこだい?私の知ってるアルカディア王国ではないようだがぁ??訊いてもいいかなマイレディ?」
結「ここは日本だよー?」
▶結 記憶力
成功
▶アルカディア王国というのはアイリスオンラインというネットゲームに出てくる街だったはずだ。ただ、アルカディア王国は悪の王国であり、敵方の国だったはず。ゲーセンでいつ鞄に入れたのか覚えてないが、無意識に入れた気がしました。
結「んー入れたような入れてないような、まぁいっか」
???「日本?ふぅむ、なるほど。わからん。とりあえずこの私の体のこともどういうことかさっぱりわからないことだらけだが、希望は見えるね!私は運よく君と知り合えたことだ!」
結「そうなんだー」
プロティン「私の名前はプロティン=リフ!花も恥じらう剣闘士だ!アルカディア王国でそこそこ名の知れた男なんだが、恐らくここではただのナイスガイでしかないのだろう、キミの名前を教えてもらえるかなマイレディ??」
結「鳥江結だよー」
プロティン「トリエユイ!聞きなれないが聞いたことのないニュアンスではない、いい名前だ!キミにピッタリのキュートな名前だね!」
プロティン「早速だがトリエユイ、この世界について右も左も、上も下も、表も裏分からない哀れな剣闘奴、キミはどうする?」
結「んー……、あなたはどうしたいの?」
プロティン 「私はフェイと言う種族でね?本当は超凄い機械の体で出来たヤツだったんだが、今はこのざまだぁ、でも、フェイは種族的に自分を使役する存在。マスターが必要なんだ。マスターが居なくても自分の生命維持に関する行動はできるんだが。それ以外の事は基本的に出来ないんだよぉw」
結「うーん……。ごめんよく分からないやー」
プロティン「ハーハッハwそりゃ今のさっきで理解できるとは思ってないよぉwでも答えは今欲しい!だから私からの愛の告白を聴いてくれよぉ??」
結 「うん?うん、どうぞー?」
プロティン「私を使役すれば必ずキミの役に立つだろう!言いにくいことを相談できるナイスガイな相談相手!日常生活でふとした人手の要りように手を差し伸べるナイスガイ。そして、もしもの時に体を呈してキミを守るナイスガイになるだろう!」
プロティン「トリエユイ、私のマスターになってほしい」
結「よく分かんないけど、いいよー」
プロティン「それじゃあ決まりだ!やっぱり君が私のマスターだ!プロティン=リフだよ!改めてよろしく!マイマスター!」
結「うん、よろしくよろしくー」
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