S05.2 秋月このはの無自覚小悪魔 4月23日

――朱鷺森市 萩野朱鷺森神社:境内 AM14:00――


このは「すぅ……すぅ……」


秋夜「おーいこのはちゃん!次は葉桜の辺りを掃除してくれないかー?ってあれ……」

秋夜「って寝てるし……。起こすために揺らすと今だと通報されるんだろこのご時世……。どうするかなぁ」

秋夜「花恋は魔法少女コン以来うちに来ねえし、玲海はもみじさんとボルテ……はぁぁぁぁ……おーいこのはちゃん起きてくれーおーい」

秋夜「起きねえ……マジかよ。揺らすくらいならセーフだよな……?多分セーフきっとセーフ恐らくセーフ……。おい……起きてくれ。風邪引いちゃうぞ」


このは「ふぇ、ううん……。あ~、おとーさーん」


▶このはは秋夜に寝ぼけて抱きつきます


秋夜「!?!?ま、待て待て。相手は小学生小学生。しかも善意のお手伝い。そうだ。俺は何もしてないぞ。うん、してないからな……。お、俺はお父さんじゃないぞ!神社だぞ!起きてくれよ色んな意味で頼む」


このは「む~、わからないんですかぁ?じゃあこれで……」


▶このはは変身を無意識で解き、狐耳を出します


秋夜「お、おお……?!碧い狐見てたせいかこのはちゃんにキツネ耳属性がついてるように見える……。ゆ、夢かこれ!!そうだよなうちに花恋がいないってことはこれはきっと夢に違いない!あいつずっといるもんな!――ケモミミとか俺の属性ドストライクじゃん!!夢だしちょっと触ってみようかな……。いいよな……夢だしポリスメンこない!うん、きっとそう」


▶秋夜はゆっくりと手を伸ばし、狐耳を触りあmす


このは「あっ、えへへ……っ?あ、あ~!?」


秋夜「こ、これがケモミミ……なんてもふもふで柔らかいんだ……。ああこれは夢だわ。めっちゃきもちいわ。たまんねえ……ずっと触っててえ……手触り最高だし飽きないしなんか勝手に耳ピコピコしてるし……」


このは「あっ、えっと、違う、違うんです!わああどうしたら……んん~!」


▶このはは慌てて狐耳を消します


秋夜「あ、あれ!?な、無い……。そ、そうか夢か。きっと俺抱きつかれた衝撃で色々とトリップしてたんだな……。――――――――な、なあこのはちゃん。そろそろ離してくれないかな。その色々と色々ヤバいんです」


このは「夢!?夢じゃないですちゃんとあるんですよ!?」


▶このははもう一度狐耳を出します


秋夜「お、おう!?なんて俺に都合のいい設定と言うかなんというか……。夢、じゃ、ないのか……?取り敢えずもふもふさせてくれ頼む!」


このは「ああああこのはなにを!?うぅ……いいですけど、けど……」


秋夜「ひょうたまんねえええ!この手触り!この完璧なケモミミっぷり。元がおとなしくて可愛いからケモミミついて余計可愛くなってるわいいわやばいわハマっちゃうかもしれんわ……」


このは「えっ、このはが可愛いですか~?えへ、えへへ……」


秋夜「ああ。このはちゃんは可愛いよ。自信持ってくれていいぞ……。だ、だからだなぁ……。そ、そのぅ、尻尾もさ、触っていいかな??」


このは「尻尾は、えっと、むやみに触らせるなって……」


秋夜「そ、そうなのか……。ケモミミですっかり忘れかけてたんだけどそろそろ抱きつくのやめてほしいというか……世間の目がですねはい」


このは「はっ、そうです!今日のことは内緒です!約束です……」


▶このははよりぎゅっと抱きつきます


秋夜「こ、このはちゃんんん!???わ、わかった!わかったから!……んんっ。はぁ……こ、このはちゃん?お、男の人に迂闊に抱きつくのはやめたほうがいいよ。や、約束はするからね。二人だけの秘密にするから」


このは「ありがとうございます~。でも、何でですかぁ?ぎゅっとしてると落ち着きます~」


秋夜「お、おう……お、俺みたいにいい人ばかりとは限らないからね……。そうだ!夕方には綾瀬を呼んでスコーンを振る舞う予定なんだ。後は葉桜の名残を掃ききったら終わりだから折角だし一緒に食べないか?」


このは「じゃあしゅーやさんなら大丈夫ですね~。スコーン……いいんですかぁ?お掃除がんばっちゃいます!」


秋夜「――んんんんっ……。はぁ……、ふぅ……。これは善意。俺は紳士……。おう。ところで巫女服1着着てったまま返すの忘れちゃってるよね?あれいつか返してくれると助かるわ。一応備品……神社の物だからな」


このは「あ、ごめんなさい……今度持ってきます~」


秋夜「はぁ、それにしても良い夢だった……。神様がきっとご褒美をくれたんだな。うちの神様は狐耳好きなのか。――――まあそうだよな。御祭神御狐様だもんな」

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