エピローグ
11月のとある日、今日は模試の結果が返ってくる……どきどきしていた。4か月の成果は出ているのか? 期待と不安が入り混じる。純さんに貰ったシャーペンをポケットの中で握りしめる。横には有本がいる。もう隠さない! どんなに成績が悪くても……それが覚悟だった。成績表をもらう。中を開けるのは怖かったが開けてみる。春雷大学文学部日本文学科D判定……目を疑った。上がってる……僕の浮かれ具合を見て有本が僕の成績表を覗き込む……有本がおずおずと言った。
「大丈夫か……? 志望校落とさなくても?」
僕は、自信満々に言った。
「自分との戦いに勝たないと未来はどっちにしたってないんだぜ!」
有本は僕の顔をまじまじと見た。そして言った。
「なんかお前、たくましくなったなあ~! なんかあったのか?」
僕は「まあね」と言って笑う。そして言う。
「まだ、時間あるから自習室行くか?」
有本は、「お……おう」と言う。二人は別館にある自習室に向かって歩いた。その時、ぴゅう~と冷たい風が吹いた。寒かった。決戦までもう少し……心の中で叫んだ! 待ってろよ! 春雷大学!
終わり
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