第31話 本当の病理検査結果
昨日は、がんセンターの診察日だった。
7月末までに連絡が来なかったので追加治療は無し。ということは病理検査結果も問題なかったんだ。と思い夫にも付き添ってもらわず一人で気楽に行った。
気楽に行くとショックな結果となる法則…
結果はこうだった。
「抗がん剤治療は無しだが、安心できる状況というわけではない。」
それはそうでしょうね、癌なんだから再発のリスクはあるはず…
と思い、続きを聞くと
「リンパ節には転移は認められなかったが、リンパ管からは癌細胞が出た。なので、中リスク群ということになる。この場合、追加治療をするかしないかは、病院によって判断が分かれるところだが、検討した結果、追加治療はしないこととなった。
今後、定期的に検査をしながら状況を確認していくので、安心して…」
というような内容だった。
最後に一回だけ言ってくれた「安心して」という言葉にすがるような気持ち。
細胞のタイプは、一番分化度が高く、悪性度の低いものだけだったようだ。
なんだか、一気にがん患者に戻った気分だ。
思考が振り出しに戻り、なんで、もっと早く医者に行かなかったのだろう、と悔やみ始める。
そんなことを考えてもしょうがない。気分を盛り上げていかないとね。
追加治療は必要無しと、判断した先生方を信じよう。
学校の夏休みは終わり、一昨日から学校が始まった。
昨日は病院のあと、3限の授業にも余裕で間に合ったが、よりによって3限は病理学の授業。タイムリーにも腫瘍をやっているところだ。
4限だけ出ることにした。
ストレスは大敵だが、そろそろ期末テストが始まる。それから、臨床実習とかもあるし、国試も近づいてくるよー!
もう気楽にやっていこう。
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