第18話 入院5日目(手術後2日目)
この日から食事が再開した。丸2日の断食だった。
米粒のないお粥や軟らかい煮物などだったが食べられるって嬉しい!食べたとたん体が温かくなった。
排ガス(おなら)があるまでは、完食しないほうが良いと言われてたから、あえて残した。
しばらくして、看護師さんが来て身長体重測定をするという。計測するところまで歩く。2日間断食してたし、手術とかで身が縮む思いをしてたので、自分が小さくなった気がしたが、なんと、身長が2cm伸び、体重も少し増えていた。
どうやら、人は頭の重みで身長が縮むらしく、寝てると伸びるらしい。体重は点滴とかで、むくんでいたのかも。
そのあと尿道カテーテルが抜かれた。管が一つ取れてスッキリしたが、これからはトイレでオシッコを測って記録しておくという作業が課せられた。
何時間か後にトイレでの初オシッコをしたが、膀胱炎のような排尿痛があった。尿道にカテーテルが入ってたことが原因で心配はないという。
それから排ガスもあった。これで一安心。お昼ご飯は安心して食べられるはずが、食べたら急に腸が動きだし、お腹がはって苦しくて、お腹はすいてるのにほとんど食べられなかった。バナナは後で食べようと思い取っておいた。
姉がお見舞いに来てくれて、パジャマを買ってきてくれた。姉には病気のことを、母に話した翌日に電話で伝えたが、電話の向こうで泣いていた気がする。この日は病室のベッドにいる私を前に、少し緊張している感じだった。夫も来て3人でいろいろ話したあと姉は帰っていった。
お腹から出てる2本の管の内の1つが抜かれた。点滴もこの日の夜で終わる。
それから、看護師さんがシャンプーをしてくれた。手術前日の夜にシャンプーしたきりで髪がベトついていた。シャワーOKになるのは、まだ先になりそうだったので嬉しい。シャンプーはシャンプー台に前屈みになる方法だった。
そして夕御飯の時、突然左肩が痛くなったのだ。今まで経験したことのないような肩の痛み。イタタタと声が出てしまうくらい。
点滴をしているのが左腕なので点滴と関係があるのか?それとも肺?五十肩? ナースコールはせずナースステーションに行ってみた。
病室で待っているように言われ、すぐに看護師さんが来てくれた。点滴が原因とは考えられないし、肺の梗塞だったら息苦しさがあるという。なんなんだろう。
すると、ナースステーションでのやり取りを聞いていた先生(医師)が来てくれた。この先生は頭部、頚部の腫瘍を専門としていて、肩の痛みも専門分野だという。
おそらく、手術後の症状ではないかとのことだった。手術の時にはずっと腕を広げたままの姿勢でいるので筋肉の痛みが出ているようだ。
少し前にロキソニンを飲んでいるので、その筋肉痛にも効くはずだということになった。そして鎮痛作用のある湿布を持ってきてくれた。お陰で痛みは引いていった。
結局、夕御飯も食べられず、お昼に取っておいたバナナを食べただけだった。
この日の夜は前夜よりは眠れた気がする。
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