第17話 入院4日目(手術翌日)
朝になり、看護師さんが私の歯磨きセットを持ってきてくれて、ベッドで歯磨きをした。HCUに持ち込む物の中に歯ブラシ、歯磨きもあった。寝ている間に繁殖する口の中の菌を洗い流すためだろう。口中ケアって大切なんだ。
水分摂取も、いつの間にかOKになっていた。点滴で体の水分は足りているせいか、がぶ飲みしたいほどではなかったがありがたい。
それから、体を拭いてもらい着替えをさせてもらう。自分のショーツとパジャマになった。
11時頃に「では、歩いてみましょう」と看護師さん登場、
出たー。手術翌日から歩くことは知っていたが、今?もう?無理だと思うんですけど。といった体調であった。
リクライニングでゆっくり体を起こし頭の位置を上げていって慣らしていく。
そして足をベッドから降ろそうとしたけど、左足に力が入れづらく重くて動かない。硬膜外麻酔が原因だということで硬膜外麻酔を止めることになった。大丈夫?
確かに動かせるようになりベッドから足を降ろし、ゆっくり立ち上がった。う、気持ち悪い!吐いてしまった。食べてないから何もでなかったけど。
顔色も悪いから、午後仕切り直しましょう、ということになる。
ベッドでぐったりしていたら夫が来た。とても話をする元気もなく、病室で待ってもらうことに。
麻酔がなくなったので当然だと思うけど手術したお腹が痛くなってきた。
そしたら看護師さんが持ってきてくれたのが、ロキソニンの錠剤。
え?お腹切って臓器摘出してるのにロキソニン?
しかも、胃が空っぽなのに飲んで大丈夫なの?と驚いた。
大丈夫だったらしく痛みは徐々にマシになり、13時半頃、再度歩くことに。
今度はなんとか歩けた。
14時に病室に戻るスケジュールになっていたので、慌ただしくHCUを離れることになった。病室には車椅子で連れていってもらったが、カーブなどでクラクラした。
病室では夫が待っていたが、やはりグッタリで話をする元気はない。姉がお見舞いに来てくれる予定だったが、明日にしてもらった。
それでも、時間を追うごとに元気になってきた。
夕方また歩く練習。手術前は、「私は数年前にハーフマラソン完走してる人よ。歩く練習はたぶん平気!むしろじっとしてるほうが辛い」なんて思ってた。それが、えー、また歩くのー?と拒否したい気分だった。
今度は廊下の端まで歩く。点滴のキャスター部分に足がぶつかったり、尿道カテーテルとか管がいくつも出てるから余計歩きづらかった。
夫が帰るとき、この体で一人になるの?と少し不安だった。
夜にまたロキソニンを出してもららう。でも、お腹や腰の重さや、ずっと同じ姿勢が辛くて、あまり眠れなかった。夜、何度も看護師さんが点滴のチェックに来たが、おそらく全部起きてた。
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