第15話 入院2日目(手術前日)
また回顧録に戻ります。
2019年6月27日、翌日の手術に備え、麻酔科の診察、手術後に一晩お世話になるHCUの 説明などがあった。
それから歯科衛生士による歯の検診があった。がんの治療には歯の健康管理が大切になるという。
抗がん剤によって口内炎などの副作用が出ることがあるし、あとは、がん治療でなくても全身麻酔をするときには呼吸を助ける管をいれる。その時に、ぐらついている歯が折れて気管や肺に行ってしまったら大変だし、歯周病菌などが肺に入ると肺炎の原因になる。
ということで入院前に歯医者で検診を受けるように言われていて、私は2週間ほど前にかかりつけの歯医者で検診を済ませ、その証明も提出していた。
その最終チェックが行われ、問題はなかった。
夕方に友達が病院に駆けつけてくれた。1階のカフェに行き、しばらくは飲めなくなるコーヒーを飲んだ。彼女も10年ほど前に癌ではないが卵巣を摘出しており、全身麻酔のことや手術後のことなどを、教えてくれた。
この日は台風が近づいていて暴風雨だったのに来てくれたことを一生忘れてはいけない。
友達を見送って病室に戻ると、夕食がもう置いてあった。手術前最後の食事で、21時以降は水分も禁止になる。ゆっくり味わって食べて、そのあと水を思う存分飲んだ。21時の消灯前に下剤が出され、下剤を飲むための水をもって水分禁止。
入院して2日間、気持ちは落ち着いていて、「これから大変なことが行われるんだよ!わかってる?」と自分で自分に言い聞かせる程だったが、さすがに緊張してきた。明日の今頃はHCUにいるんだ。眠くもないが、電気を消し寝ることにした。
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