第10話 がんセンター初診
順番が来て、診察室に入る。
病院のホームページで婦人科の先生方のお顔は拝見していたので、あ、見たことある先生だ、と思った。
MRIの画像を見せてもらいながら説明を受ける。(前のクリニックでは画像は見ていなかった)
子宮を横から見た画像。
「まず正常な子宮は…」と言って同じ角度から見た標本の図を見せてくれる。子宮の中はペタンコにくっついている。
そして、私の子宮の画像。子宮の中に何か入ってるのがはっきりわかる!
それが腫瘍(癌)だという。
大きさは2cm×3cm位とのこと。正常な図と明らかに違うので恐くなったが、先生の口振りでは驚くような状態ではないらしい。
そして、子宮体癌の場合、腫瘍の大きさよりも子宮筋層や子宮頸部、卵巣などへの広がり(浸潤)のほうが問題になるようだ。
画像で子宮内膜と筋層の境目がはっきりしていれば浸潤なしとみられるようだが、下側(膀胱側)の境目があいまいで浸潤しているらしいということが私にもわかった。
それでも浸潤は軽度なものと先生は判断しているようだ。
先生からは、
癌ということで、とてもショックを受けているかもしれないが、治療をすれば充分治る。
治療は、手術。手術は今1ヶ月半待ちだから6月の最終週あたりになる。
がんのステージは手術後の病理検査で決定する。今の段階では1期とみてよいが、CTで遠隔転移が見つかればステージ4になる
という内容の話があった。
それから、がん細胞のタイプを調べるための組織診をこの後行うことになる。
細胞診よりも大きく切り取る組織診。麻酔してくれるのかなーと思ったが、「痛いけど頑張ってね」
…ということは麻酔しないんだ。
でも受けるしかないもんね。だったら今日済ませたほうがいい!
クリニックでやった細胞診の時は、合谷(ごうこく)というツボをギューっと押してたら痛くなかった。合谷は手の親指と人差し指の間のみずかき部分にある代表的なツボ。鍼麻酔にも使われるという。
なので、組織診も合谷作戦で挑んだ。が、痛かったー!
手にはギューっと必死に押したあとが赤く残ってた。
でも、これも耐えたことで、またひとつ乗り越えた感があった。このあと、しばらく出血があったと思う。
そして、診察のあとは入院申し込みへ。入院日は決まってないけど、部屋の希望とかを申し込むのだ。大部屋でもいいかな?とも思ったが、夫が、私は寮生活とかをしたことがないから絶対無理だということになり(その見解はよくわからないが)、安いほうの個室を希望。
病院の雰囲気から病室を決めているというより、ホテルの部屋を決めてる気持ちにさせてくれる。
この日は他に採血と尿検査、心電図もこの日だったかな。そして、翌々日にCTを受けることになっていた。
初診日から次々と検査が進んでいくのであった。
クリニックで出された鉄剤がなくなったので、また処方してもらった。病院の外には処方箋薬局が選り取りみどり。
「どこにしようか?」
のぼりがたくさん立ててある薬局の前で
「ここは、やる気を感じる!」
ということで、その薬局に入る。飲み物サービスとかボックスティッシュプレゼントがあって驚いた。
そして、2日後のCTも造影剤にアレルギーが出ることもなく、終わり、胸部X線も撮った。
結果は2週間程先の5月30日に聞きに来ることになった
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