第8話 MRIの結果

MRIの結果をクリニックに聞きに行く日。夫も一緒に行ってくれることになった。


この日は緊張と不安で食欲がなく、クリニックには歩いて行ったが、早く歩くことも出来ず、またフラフラの状態だった。


そしてMRIの結果はというと、癌は子宮体部にとどまっているようである。先生はリンパへの転移もおそらくないのではないかと考えてる、との事。断言されたわけではないが、手術すれば治るというようなことを仰っていたくれた。


とりあえずホッとした。

「あとは遠隔転移が、どうかってとこですね」と。

どうやらMRIはがんの大きさとか広がり具合がわかるものであって、他の臓器への転移などはCTで調べるらしい。

CTは紹介していただいた、がんセンターですることになっていた。


このクリニックの先生は、取り急ぎMRIをとって、もし緊急を要する状態であれば、がんセンターの診察を待たずに何か他の対処方法をとろうとしてくれたのだと思う。


このところ続いている微熱について、腫瘍によるものなのか、それとも貧血で熱が出ることがあるのか聞いてみた。

貧血で熱が出ることはないし、腫瘍は子宮の中だけなので、なにか他の原因では?とのことだった。


不安や緊張、いろいろ考えてばかりいる知恵熱的なものなのか?結局わからなかった。


このあとは、がんセンターの初診予約がしてある5月13日まで診察を受けることはない。恐らくそれまでに生理が来るはずで、また大量出血したら、どうするの?

輸血をするか、と聞かれる程の貧血なのに。

しかも、この日は4月27日で、あの10連休GWのスタート日だったのである。このクリニックも翌日から連休に入るという。


何かあったら、がんセンターに連絡することにした。

クリニックでは貧血改善のための鉄剤を出していただいた。


癌であることは変わりないが、MRIの結果は悪くなかったので、急にお腹がすいてきて、前から行きたかったお店でランチして帰宅した。


でも、また時間が経ってくると、「先生明日から大型連休だから楽観視しちゃってるのではないか?なんかウハウハな感じだったし…」

なんて失礼なことを思う。


この後も検査を受けるたびに、表には出さないけど、自分の心の中でネガティブとポジティブの乱高下が行われるのであった。


このクリニックの先生には、がんを見つけていただいたこと、そして、がんセンターを紹介していただいたことに心から感謝。


がんセンターでの経過観察期間が無事終わったら、このクリニックにお世話になろうと思う。


















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