第5話 初めてのMRI

私はたぶん閉所恐怖症。

だからMRIを以前から恐れてた。

それを受けることになるとは。


MRIの予約は13時だった。

1限だけ授業に出たが、授業内容は全く頭に入ってこなかった。


一旦帰宅してから検査に向かうことにした。

ちなみに私が通う専門学校、MRIを受けるところ、それから診察を受けたクリニック、全部自宅からは徒歩圏内。


癌宣告のショックと貧血で、早く歩くことも出来ず、力なく歩いて学校から帰宅し、ソファーに倒れこむように横になり、ひと休み。そしてまた、力なく歩きMRI検査に向かった。


そこでも、問診による診察があった。その先生によると、細胞診で陽性となった時点ではまだ『子宮体癌の疑い』ということらしい。


診察着に着替えていよいよMRI。途中で造影剤を注入するとのことで腕に針が刺してある。


検査時間は40分くらいかかるとのこと。耐えられるかなあ、と不安だったが体が疲れきっていたせいか、仰向けになったら意外にも楽だった。


ずっと目を閉じておこう。そして、私は鍼灸の勉強をしているが身体中にあるツボを覚えるための替え歌を頭の中で歌っておくことにした。


そして無事MRI検査が終わった。意外と余裕だったじゃん!


なんか、ひとつ乗り越えた感じで少しだけ元気が出たのを覚えている。


検査結果は元のクリニックに届くことになっていて、1週間後の4月27日に聞きに行く。


ところで夫には、この前の日=癌告知を受けた日に伝えた。

その頃、夫は仕事で毎日帰りが遅かったが、LINEで検査結果が良くなかった旨伝えたら、早く帰って来てくれた。


夫は冷静に「必ず治る。元のように健康な体に戻ると思う」と言ってくれた。










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